INTERVIEW:K[uchuu,]× 松本剛[GROUNDRIDDIM]× chaosgroove
「ホログラム映像を、あえてデザイン的に、贅沢に使わせてもらった。」
——まずは、“SI(G)N SEKAI”のMVに於いて、ホログラム映像を、あえてリアルで流しながら撮った意図から教えて下さい。
松本剛(以下、松本) 今回のお話をいただいた際に、何か軸になる企画が欲しかったんです。そんな時、ちょうどDMMさんのホログラフィックシアターで仕事をする機会があって。これはuchuu,の音楽性に合うんじゃないかと。当初はリアルタイム性こそ軸にはしていましたが、ここまでほぼ全編とは考えていなかったんです。いわゆる、今回は進めながら結実していったところもあって。本来、より良く見せる為には、最初から全部仕込んで、決まったことだけをやって、編集や後加工や処理等、用意周到にやるんです。ところが今回は、やり進めるうちに、”このライブ感がいい!”となって、ここに至ったところもあって。ホント、撮影していたうちら自身が、「これライブで見たいね」と、何度も言い合っていたぐらいですから。
chaosgroove 曲の頭から最後まで、みなさんが見ているものとほぼ変わらないことしか現場ではやってないですからね。でも、その辺り今回は、ライブ感バリバリの映像メンバーが揃ったというのも大きかったと思います。
松本 撮影が進むに従って、みんなが収束していく感じが凄くしましたから。「これだよ! これこれ!!」と、理想形に近づいているのを実感していました。僕も、照明を制御でなく、リアルタイムでスイッチングしていましたしね(笑)。
松本剛[GROUNDRIDDIM]
——元々chaosgrooveさんと松本さんとは面識は?
松本 いや、今回が初めてでした。
——ベストマッチを見せていたので凄く意外です。chaosgrooveさんの映像も、二次元の平面ながら、そこに立体感をもたらせるものが得意そうなので、今回の企画は「渡りに船」だったのでは?
chaosgroove ですね。僕は基本、3DCGをジェネレートする、いわゆる「ジェネ系」のVJなんです。予め映像を作って、それをシンクロさせるのではなく、そのまま生でプログラムを走らせて、音を拾って映像と音をリアルでマッチングさせるタイプというか。なので、今回のように即興でリアルタイムで合わせるのにはぴったりだったと思います。
chaosgroove
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