松本 今回は良い感じで各々得意なところの融合になりましたね。ホログラム自体が立体的な物を写し、あたかもそこに何かがあるような……という使い方が通例なんでしょうが、それよりもデザイン的にそれらを観せたくて。逆にかなり贅沢な使い方をさせてもらいました(笑)。
松本 今回は何かに対してリアルに発動するタイプのVJと一緒にやりたくて。一緒に出来て、ホント面白かったです。

——ホログラムを使用しているわりには、あえてそれをVJ的な起用途に留めているところが意外でした。

——確かにデザイン性を非常に感じるMVに仕上がっています。

chaosgroove 実際の撮影の際には、前にホログラム映像があって、間にuchuu,が居て、その後ろにも映像があるって流れだったんです。なので、色のつき方やコントラスト等々それらが重なった時の見栄えは、かなり考えました。

——実際、演奏シーンの際、裏側では、どのような映像の見え方をするんですか?

K これ、何が悔しいかって、自分ではその映像が全く見えないところなんです。

——見えないんですか!? どおりであんなにピュンピュン色々なものが飛び交っていても、平然と演奏を続けていられたはずだ(笑)。

K それこそ目の前に斜めになっているスクリーンがあって、その下側に映像がチラチラ映るぐらいで。なので、一度撮ってみて、プレイバックして見た際には驚愕しましたね。想像をはるかに超える凄さに。あの撮りながらブラッシュアップされていき、完成へと向かって、みんなで一つのものを作り上げて行く、あのチーム感はたまらなかったなぁ。

芸術的新瞬間はいつも現場から現れる!uchuu,とその音楽をデザインしビジュアル化する鬼才たち!! interview_160602_uchuu_2

K[uchuu,]

松本 ジャムセッションしているうちに、グルーヴが生まれて、それが曲として成り立っていく。バンドで起きる現象と同じ感覚でしたね、現場では。

chaosgroove 僕もバンド付きのVJとしては、これまでも演者に直接映像を当てたり、ステージ前に紗幕を張って、そこに映像を映したりはよくしていたんですが、今回は、その先に挑むことが出来ました。幅や可能性の広がりも得れたし。凄く面白かったし、貴重な経験をさせてもらいましたね。

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