その日のファッションによって気分が変わったり、お気に入りの服で出かけた先で大切な思い出が生まれたり。洋服は、人々の毎日を彩ってくれる大切なアイテムのひとつと言えるはず。けれどもトレンドの移り変わりが早い昨今、日本では年間約100万トン(※1)の衣服が捨てられていることを知っていますか? これは1着300gとして計算すると、1年間でなんと33億着分にものぼる膨大な量。それに加えて日本はリユース率も低く、全体のたった13.35%(※1)しか再利用されていません。つまり多くの衣服が、まだ着られる状態でありながら焼却されているのです。
環境保全団体WWFが手掛ける『PANDA BLACK REWEAR PROJECT』。この理念に共感し、全国500店舗でリユース事業を展開する『2nd STREET』(株式会社ゲオ)が、期間限定でキャンペーンを行っている。「着なくなった洋服を黒く染め直してもう一度着る」ことで、限られた地球の資源を大切に使うライフスタイルを応援するこの取り組みは、京都の黒染めの老舗『京都紋付』によるこだわりの技法で一着ずつ大切に思い出の洋服に新たな命を吹き込んでくれます。
今回は共に『テラスハウス』に出演した若者のオピニオン・リーダーであり、お互いデザイナーとして作品を世に送り出す建築/内外装デザイナーの半田悠人さんと、帽子デザイナーの大畑ありささんに、作り手ならではの視点で『PANDA BLACK REWEAR PROJECT』について語ってもらいました。服は毎日を共にするからこそ、大切に使いたい。環境に配慮したリユースを、スタイリッシュに利用したい。そんな方にぴったりのプロジェクトについて、2人が感じた魅力とは?
※1 平成21年度「繊維製品3R関連調査事業」報告書
Interview:半田悠人&大畑ありさ
——半田さんと大畑さんは職種は違いますが、「モノや空間をデザインする人」という面では共通していると思います。ものを作り出すとき、そこにどんな思いを込めていますか?
半田悠人(以下、半田) 世に優れたクリエイターやデザイナーはたくさんいらっしゃいますけど、僕は2つありまして。ひとつは「ただのお洒落にならないこと」、もうひとつは「自分らしい、自分にしかできない何かを残すこと」。その2つを心がけています。
大畑ありさ(以下、大畑) 私はものを作るときにまず素材を見て決めることが多いので、素材の良さを考えますね。
半田 それ、僕が3つ目に言おうと思っていたこと(笑)。
大畑 私も自分らしさはいつも持ちたいと思っています(笑)。
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