クールビューティーに癒される。洋楽美女アーティスト三本勝負! music150901_beautifulwomen_11

Apple Musicなどのサブスクリプション・サービスが普及していくと、今後は“ジャケ買い”ならぬ“アー写買い”が主流になっていくかもしれません。そんな新時代を生き抜くアーティスト/バンドは、当然ながらグッドルッキングなほど有利なことは間違いないでしょう。

今回、USインディーの枠組みを超えてリスナー/ミュージシャンからも愛されまくっている元ダーティー・プロジェクターズの才女、エンジェル・デラドゥーリアンが待望のアルバム・デビューを果たしたことを記念して、彼女を含む才色兼備なフィメール・アーティスト3組をご紹介。カワイコちゃんに目がないバリバリの(以下略)ライター陣3名が、三者三様の切り口と審美眼で挑みます!

一推し美女リスト①デラドゥーリアン

数々の男性アーティストを虜にした天使の歌声、ふたたび

ダーティー・プロジェクターズの元メンバーであり、エキゾチックな美貌と唯一無二の歌声で知られる「エンジェルちゃん」ことデラドゥーリアンが、なんと〈アンチコン〉初の女性アーティストとして帰ってきました。そもそも、いつの間にダープロを辞めていたので? というギモンは佐藤一道さんの玉稿『エンジェル消失事件』を拝読いただくとして、エンジェルちゃんの“声”に惚れ込んだのは同業のミュージシャンも同じでした。

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バンド脱退後の彼女の活躍は目覚ましく、ヴァンパイア・ウィークエンド、U2、マトモス、フライング・ロータス、そしてキラーズのブランドン・フラワーズといった、特に男性アーティストからのラブコールが殺到。アニマル・コレクティヴのエイヴィー・テアとデキているという噂があったかと思えば、彼と共に新プロジェクト=エイヴィ・テアズ・スラッシャー・フリックスを結成、その傍らでソロでもライヴ活動を行っており、昨年の<EMAF TOKYO 2014>、今年4月のニコラス・ケルゴヴィッチとの連名ツアーなど2年連続で来日を果たしたことも記憶に新しいところ。

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そうした課外活動を経て、8月にリリースされた1stアルバム『ザ・エクスパンディング・フラワー・プラネット』は、デイヴ・ロングストレスがプロデュースした5曲入りEP『Mind Raft』(09年)の世界観を宇宙レベルにまで押し広げ、サイケもトランスもトライバルもエレクトロニカもエトセトラも飲み込んだ想像以上にアシッドな素晴らしい仕上がりです。何しろ、冒頭を飾るシングル曲のタイトルが“A Beautiful Woman”って……自分のことかー!!! と某サイヤ人ばりにツッコミたくなるのはさておき、イントロから脳内をグルグル駆け巡る太鼓のリズムはビートルズの“Tomorrow Never Knows”を彷彿させますね。

エコーとリヴァーブの重ねがけでゴスペルっぽさをもたたえた美声はもちろん、東洋やインド、中近東の雰囲気さえ思わせるサウンドメイキングに、ラストの“Grow”で聴こえる尺八のような(日本滞在中にテレビで『食わず嫌い王決定戦(※)』でも見たんでしょうか?)、どこか日本人の琴線に触れるメロディが飛び出すのもポイントです。美女好きならずともマストハブの1枚!

(※「実食」の際に流れる尺八のBGMは、ピーター・ガブリエルの“Sledgehammer”を使用している)

美女っぷりを堪能できる動画 “A Beautiful Woman” Live

text by Kohei UENO

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