歴代の受賞者ってどんな感じ?

当然ながらイギリス出身のアーティスト/グループが大活躍する<ブリット・アワード>ですが、1972年からのスタートという比較的新しめの賞でもあるため、若手をどんどんフックアップしていこうという心意気が感じられます。

現時点での最多受賞者はロビー・ウィリアムズ(テイク・ザット含む)の17回で、以降にアニー・レノックス、コールドプレイ、アークティック・モンキーズ、オアシス、スパイス・ガールズ、ブラー……といった錚々たるメンツが並びますが、なんとローリング・ストーンズが一度も受賞経験無し! あのビートルズでさえポール・マッカートニーやジョン・レノン個人を含めても10回に満たないとだけあって、審査陣もファンやリスナーとできるだけ歳が近い人間を巻き込んで、世間とのギャップが生じないようなノミネーション/審査を意識していることは間違いありません。なお、昨年は、<サマーソニック>のヘッドライナーも務めたアークティックと、現在ジャパン・ツアー真っ最中のワン・ダイレクションがそれぞれ2冠に輝いています。

男性アーティスト強し! 2015年の受賞結果をプレイバック

すでにニュースでもお知らせしましたが、改めて今年の受賞者は以下のとおり。なんと、全13部門中11部門で男性アーティスト/グループが受賞という結果になりました。

ブリティッシュ男性ソロ・アーティスト賞:エド・シーラン

ブリティッシュ女性ソロ・アーティスト賞:パロマ・フェイス

ブリティッシュ・グループ賞:ロイヤル・ブラッド

ブリティッシュ・ブレイクスルー・アクト賞:サム・スミス

批評家賞:ジェームズ・ベイ

ブリティッシュ・シングル賞:マーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ “Uptown Funk”

ブリティッシュ・アルバム賞:エド・シーラン 『X』

ブリティッシュ・プロデューサー賞:ポール・エプワース

ブリティッシュ・アーティスト最優秀ビデオ賞:ワン・ダイレクション“You & I”

インターナショナル男性ソロ・アーティスト賞:ファレル・ウィリアムス

インターナショナル女性ソロ・アーティスト:テイラー・スウィフト

インターナショナル・グループ賞:フー・ファイターズ

グローバル・サクセス・アワード:サム・スミス

個人的にハイライトだったのは、惜しくも「ブリティッシュ・グループ賞」を逃したワン・ダイレクションのファンたちによる「ロイヤル・ブラッドって誰よ!?」というツイートの嵐でしょうか(笑)。<グラミー賞>でアーケイド・ファイアやベックが受賞した時も似たような現象がありましたが、ロックを聴かない若者はイギリスでさえも増えているようです……。

そんなロイヤル・ブラッドは当日“Figure It Out”を演奏しました

授賞式で共にキャッキャウフフしていたサム・スミス&エド・シーランはそれぞれ2冠と、<グラミー賞>に続いて実力を証明していますが、「Sound Of 2015」で2位にランクインした長髪のイケメン、ジェームズ・ベイには今からでも注目しておいた方が良いでしょう。また、今年の<フジロック・フェスティバル>のヘッドライナーであるフーファイ、<サマソニ>のヘッドライナーに決まったファレル、さらに来日公演も控えるテイラー・スウィフトといった面々の受賞にはライヴへの期待値が高まりますね。

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