2006年のデビュー・アルバム『Burial』、翌年のセカンド・アルバム『Untrue』という2つの金字塔を打ち立て、未だにその正体や素性が不明ながらも、その圧倒的なまでにオリジナルなサウンドでUKガラージ〜ダブステップ、引いてはクラブ・ミュージックの範疇を超えてゼロ年代を代表するアーティストのひとりとして大きなインパクトを残したブリアルの最新作『Tunes 2011-2019』が本日〈Hyperdub〉よりリリースされた。

『Tunes 2011-2019』

沈黙を続けた天才は新たなディケイドに突入すると2011年にEP作品『Street Halo』で復活を果たし、サード・アルバム発表への期待が高まるもその後はEPやシングルのリリースを突発的に続け、『Untrue』以降の新たな表現を模索し続けた。本作はテン年代にブリアルが〈Hyperdub〉に残した足取りを網羅したコレクション・アルバムで、自ら築き上げたポスト・ダブステップの解体、トラックの尺や展開からの解放を求め、リスナーとともに未体験ゾーンへと歩を進めた初CD化音源6曲を含む全17曲150分を2枚組CDに収録。

性急な4/4ビートでディープなハウス・モードを提示した“Street Halo”や“Loner”から、自らの世界観をセルフ・コラージュした11分にも及ぶ“Kindred”、よりビートに縛られないエモーショナルなストーリーを展開する“Rival Dealer”、史上屈指の陽光アンビエンスが降り注ぐ“Truant”、テン年代のブリアルを代表する人気曲“Come Down To Us”、そして最新シングル“State Forest”に代表される近年の埋葬系アンビエント・トラックまで孤高の天才による神出鬼没のピース達は意図ある曲順に並べ替えられ、一つの大きな抒情詩としてここに完結する。

Burial’s Untrue:The making of a masterpiece

Local X9 World Hyperdub 15th

00年代初期よりサウス・ロンドン発祥のダブステップ/グライムに始まり、サウンドシステム・カルチャーに根付くUKベース・ミュージックの核”ダブ”を拡張し、以降本ディケイドにて大きな発展を遂げたインターネットを経由したオルタナティブなインディ・ミュージック、シカゴ・フットワークやアフロやアジアのダンス・ミュージック、新世代のクィア・カルチャーから生まれたコンテンポラリーなエレクトロニック・ミュージック、そして現代のプロデューサーやコンポーザーに大きな影響を与える日本のゲーム・ミュージック等、フィジカルに限らずカルチャーの源泉である種の”現場”で生まれた音楽=ストリート・ミュージックを概念とするように世界各国のあらゆるリズム、メロディ、サウンドをキュレートし、革新として越境を続けるKode9主宰のロンドンのレーベル〈Hyperdub〉。

これまでにBurial、Laurel Halo、DJ Rashadのヒット作含め数々の作品をリリースし、本年15周年を迎え、今日のエレクトロニック・ミュージック・シーンの指標であり、また同時に先鋭として飽くなき探求を続けるカッティング・エッジなレーベルとして健在している。今回のショーケースでもこれまでと同様に新世代のアーティストがラインナップされ、東京にて共振するWWWのレジデント・シリーズ<Local World>と共に2020年代へ向け多様な知性と肉体を宿した新たなるハイパー(越境)の領域へと踏み入れる。

Kode9 Boiler Room Tokyo|DJ Set

今回のショーケースでは、Kode9がDJに加えシミュレーション・アーティストLawrence Lekとのコラボレーションとなる日本初のA/Vライブ・セットを披露し、加えて新しいアルバム『Labyrinth』が11月下旬にリリースを控えるDoon Kanda、デビュー・アルバムが来年初頭にリリース予定のアンゴラのアーティストNazar、そしてNTSラジオにて番組をホストする〈Hyperdub〉のレジデントShannen SPとレーベルの友人でもあるイタリア人アーティストSilvia Kastelの6人が登場。

ローカルからはレーベル所属のQuarta 330、世界の異端Foodman、自身のルーツであるミニマル・テクノを織り交ぜながら独自のフットワークを探求するDJ Fulltonoは故DJ Rashadへのトリビュート・セット、Mars89はダブステップを軸としたセットを披露、15年の歴史を彩るレーベル・ナイトが実現。

Burialの最新作「Tunes 2011-2019」が本日リリース|明日〈Hyperdub〉15周年のレーベルナイトが開催、Kode9らが出演 music191206-burial-hyperdub-2

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RELEASE INFORMATION

Tunes 2011-2019

Burialの最新作「Tunes 2011-2019」が本日リリース|明日〈Hyperdub〉15周年のレーベルナイトが開催、Kode9らが出演 music191206-burial-hyperdub-3

Burial
label:BEAT RECORDS/HYPERDUB
release date:Now on sale

Beat ShopamazonTower RecordsHMVdisk union

Disc 1
01. State Forest
02. Beachfires
03. Subtemple
04. Young Death
05. Nightmarket
06. Hiders
07. Come Down To Us
08. Claustro
09. Rival Dealer

Disc 2
01. Kindred
02. Loner
03. Ashtray Wasp
04. Rough Sleeper
05. Truant
06. Street Halo
07. Stolen Dog
08. NYC

詳細はこちら配信はこちらから

EVENT INFORMATION

Local X9 World Hyperdub 15th

Burialの最新作「Tunes 2011-2019」が本日リリース|明日〈Hyperdub〉15周年のレーベルナイトが開催、Kode9らが出演 music191206-burial-hyperdub-1

2019.12.07(土)
OPEN・START 23:30

ADV ¥2,800@RA|DOOR ¥3,500|U23 ¥2,500
WWW/WWWβ

LINE UP
Kode9 x Lawrence Lek – LIVE
Doon Kanda
Nazar
Shannen SP
Silvia Kastel
Quarta 330
Foodman
DJ Fulltono – DJ Rashad Tribute set –
Mars89

Local 1 World EQUIKNOXX
Local 2 World Chino Amobi
Local 3 World RP Boo
Local 4 World Elysia Crampton
Local 5 World 南蛮渡来 w/ DJ Nigga Fox
Local 6 World Klein
Local 7 World Radd Lounge w/ M.E.S.H.
Local 8 World Pan Daijing
Local 9 World TRAXMAN
Local X World ERRORSMITH & Total Freedom
Local DX World Nídia & Howie Lee
Local X1 World DJ Marfox
Local X2 World 南蛮渡来 w/ coucou chloe & shygirl
Local X3 World Lee Gamble
Local X4 World 南蛮渡来 – 外伝 –
Local X5 World Tzusing & Nkisi
Local X6 World Lotic – halloween nuts –
Local X7 World Discwoman
Local X8 World Rian Treanor VS TYO GQOM
Local X9 World Hyperdub 15th
Local XX World Yves Tumor

詳細はこちら前売(RA)