大阪南堀江にある音楽セレクトショップFLAKE RECORDSの店主・DAWAさんに、2018年のベストトラックを選んでもらいました。今回は洋楽編。欧米、アジアを問わずボーダーレスに活躍する2019年要注目のアーティストが続々と登場します。

Doubt(ft. Wretch 32)/Samm Henshaw

これは驚きましたね。UKのシンガーソングライター/ラッパーであるSamm Henshawの「Doubt」と言う曲。この曲の前に発表された「Broke」って曲が最高すぎて、一気に魅了されたアーティストだったのですが、その次に発表されたこの曲に完全にやられた感。Chance The Rapper的なゴスペルエッセンスをミックスしたピースフルさ満点の曲なのですが、US勢に感じるそれとは違うUKならではの感じといいましょうか。それがなんなのかはわからないのですが、感覚的に感じるあれ。そしてこの曲聞いてたら、心が穏やかになるし、なんか、音楽って、平和への力にもなれるんだなと思ったりできる曲です。

Time/Angelo De Augustine

Angelo De Augustineというシンガーソングライター、Sufjan Stevensのレーベルである〈ASTHMATIC KITTY〉からのリリースで、もちろんのSufjanとの交流もある人ですが、2019年に発売されるというアルバムの先行で発表されたこの曲に完全に持っていかれ、一気に新作への期待が振り切れた曲です。根本的な声の力と言いましょうか、表現力が稀代の才能とも言える声で、Jose GonzalezやBon Iverなどと同様のものでありつつ、儚げなメロディセンスと哀愁感に満ちまくった悲哀というか、その空気感でありつつも、力強さも併せ持つ神々しい楽曲です。心洗われるとはこういう曲を聴いた時だなと。初めて聴いた瞬間からそう感じさせる曲なので、皆さんもこの曲を初めて聴いたときのびっくりした感じを味わって欲しいです。心震えて。心洗われるってやつ。

Reflections On The Screen /Superorganism

10代の日本人女性が率いる謎の多国籍バンド。そんな触れ込みで登場してきて、一気にシーンを沸かすバンドとなったSuperorganismのデビューアルバムの中の1曲ですが、もう最高ですね。このミドルな感じでシンプルながら、完全にいまを生きるバンドのモダンでエッジを効かせたサウンドメイクでありつつも、シンプルな音のレイヤー。淡々とした感じで、熱量や起伏を感じさせないのに神々しさすら感じさせるメロディや展開。このメロディだけに頼らない4分弱のトータルな音楽として聴かせるバランスセンスというか、独創性にはため息です。速度とかに頼らずにサビでの様々な要素が加速し多幸感を生み出す感じ。すばらしいです。

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Text by DAWA