<FUJI ROCK FESTIVAL’19>
2019.07.28(SUN)
INTERACTIVO@WHITE STAGE
2日目の豪雨も収まり、快晴の<FUJI ROCK FESTIVAL(以下、フジロック)>最終日。WHITE STAGEに詰めかけた観客たちは、インタラクティーヴォ(INTERACTIVO)と踊り狂う気満々だった。
インタラクティーヴォは、<フジロック>の創始者・日高正博氏が「ステージを2、3分観てすぐに出演交渉した」と言われる、〈Rexy Song〉の第1弾アーティスト。”ラテンジャズ界の巨匠”ボビー・カルカセスを父に持つ、“ロベルティコ”ことロベルト・カルカセスをリーダーに、メンバーを固定せずに作品やライブ毎にキューバ国内外のミュージシャンを招集するコラボプロジェクトだ。
スタジオアルバム『Que lindo es el amor』リリース直後の初来日公演となった昨年の<フジロック>では、総勢12人のメンバーがそろうインタラクティーヴォ名義で前夜祭を含む3ステージに、メンバーを絞った別名義 キュバーナ・フィエスタ(CUBANA FIESTA)とロベルト・カルカセース・トリオ(ROBERT CARCASSES TRIO)でさらに3ステージへ出演。そしてその熱演が反響を呼び、今年も<フジロック>としては異例の2年連続出演を果たした。
“ALABAO SEA DIOS”で幕開けしたステージ。ピアノを演奏しながら全体を統率するロベルティコを中心に、手練れたちがまとまりのあるサウンドを奏でる。そして、徐々にその陽気さのボルテージを上げて観客を巻き込んでいく。
テルマリー・ディアスがタイトなラップで観客を盛り上げたと思えば、ベースのタイリン・マレロや、ヴァイオリンのタンミー・ロペスが歌声を響かせる。そして、フランシスコ・デル・リオはメンバーをカメラで撮りまくったり、踊ったりしながら終始ステージ上を自由に動き回っていたが、マイクスタンドの前に立つと圧巻の声量で曲をリードする「いぶし銀さ」が堪らなかった。
キューバ新世代の注目シンガー、ブレンダ・ナバレテが日本語で「一緒に歌いましょう」と投げかけて始まった“ANANAOYE”では、コール&レスポンスから観客がみな手を振り、ピースな雰囲気の中、日本語混じりの歌詞を大合唱!
インタラクティーヴォのまさに“音を楽しむ”そのステージに、ラストまで<フジロック>を走り切るパワーをもらった人は多いはず。みんな歌って踊れて演奏できて……キューバという国、人、音楽、最高かよ。日本ではまだコアなファンに知られている存在かもしれないが、こういうまだ見ぬGOOD MUSICに出会えることが、「<フジロック>が最高!」と言える理由の一つなのかもしれない。
Photo by 横山マサト
Text by ラスカル(NaNo.works)
フジロック現地インタビュー
STELLA DONNELLY|TYCHO|QUANTIC
フジロック直前インタビュー
君島大空|SANABAGUN.|TENDOUJI