ジャズ史上最高のカリスマ、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)の完全未発表スタジオ録音作『ザ・ロスト・アルバム』が、6月29日(金)に発売となった。

マッコイ・タイナー(ピアノ)、ジミー・ギャリソン(ベース)、エルヴィン・ジョーンズ(ドラムス)との通称“黄金のカルテット”と呼ばれる伝説のグループが、その絶頂期にあたる1963年3月6日に行った公式スタジオ・セッションを収録したもので、奇跡的に遺族のもとでマスターテープが発見され、このたび録音から55年の時を経て世に出ることになった。

「アメリカ音楽史の歴史的遺産というべき音源の発掘~リリース」のニュースは、世界中で話題となっており、日本国内でも情報解禁直後から発売元のユニバーサル ミュージックに問い合わせが殺到し、アルバムの予約枚数も急上昇。Amazonのミュージック売れ筋ランキングでは総合3位にランクインした。結果、合計で15,000枚というジャズでは異例の初回出荷数となっている。

デジタル配信でも、日本及びアメリカのiTunes Storeのジャズ・アルバム・チャートでは発売と同時に1位を獲得。日本では総合アルバム・チャートの10位にもランクインするなど好スタートを切っている。

アルバムを聴いた各分野のコルトレーン愛好家やCDショップの担当者から到着した興奮のコメント第二弾も到着している。

ジョン・コルトレーン未発表音源リリース!日米のiTunesジャズ・チャート初登場1位を記録! music180608_johncoltrane_2-1200x1450
John Coltrane (c)Chuck Stewart Photography, LLC

『Both Directions At Once: The Lost Album』コメント

青野賢一 (BEAMS RECORDS)

スリリングで艶やかでドライヴ感があってクールだけれど情熱的。ジャズの良さを凝縮した、まさに「ジャズの中のジャズ」という表現がぴったりのこのアルバム、聴けば聴くほど、よくぞ世に出てくれましたと心底思う。

岡崎正通(音楽評論家)

「ネイチャー・ボーイ」も「ワン・アップ、ワン・ダウン」も、これがスタジオでの初録音(オリジナル録音)ということで、コルトレーンの歴史の1ページが塗り変えられたという感じがする。テナーによる「ヴィリア」も興味深い発見だ。

黒田卓也(トランペット奏者)

みんなのサックス・ヒーロー、コルトレーンの未発表作ということでドキドキしながら音源を聴きました。リアルタイムでリリースされていたら、おそらく名盤の1つになっていたであろうと思います。本当に素晴らしい演奏の連続で何度も聴いてしまいました。名曲「インプレッションズ」のピアノ抜きのトリオ演奏は圧巻でした。

原田和典(音楽評論家)

片チャンネルではなく、両チャンネルのど真ん中から勢いよくサックスの音が立ち上がる。ベースの重低音がズシンと響く。スタジオ内の空気がそのまま捉えられたかのような生々しさ、とても自然な残響。音質も演奏も憎らしいほど痛快だ。

ディスクユニオンJazzTOKYO 生島 昇

ジャズ・ジャイアンツの発掘テイクにファンはいつだって色めく。しかもコルトレーンとなれば別格中の別格だ。神の領域と現世を彷徨っていた63年のインパルス音源に未発表があり、その全貌を聴ける日が来るとは!

タワーレコード新宿店 伊藤信博

1963年、今から55年前の録音、コルトレーンの完全新作、それもオリジナル新曲が2曲も収録されているという驚愕の内容。これは幾多のお蔵入り未発表音源やライヴ発掘音源とは訳が違います。ジャズ担当としてこれ以上ない“新譜”の登場です。

銀座・山野楽器本店 神尾孝弥

世にライヴ等の発掘音源はいろいろあるが、発表を前提にしたスタジオレコーディングの発見は、そうそうあるものではない。今回はなんとコルトレーン! しかも全盛時代の黄金カルテットによるものだ。これはまさしく歴史的な大発見。いち音楽ファンとしても素直に聴いて楽しみたい。

タワーレコード渋谷店 瀧口秀之

「コルトレーンの新譜を楽しみにするのが青春だった」、今までは「ポスト・コルトレーンの世代」にとって、それは悔しい言葉だった。ところが今回発売される未発表音源は、等しく若いコルトレーン・ファンにもその機会を与えてくれた。モダンジャズの時代から混沌の時代へ向かう真摯なジャイアンツの実態を捉えた、全ジャズファン必聴の恐るべき音源だ。

タワーレコード梅田大阪マルビル店 谷本真悟

ジャズの歴史に刻まれる名盤のリストに、そして人類の音楽遺産に新たに加えられるコルトレーンの知られざるスタジオ・アルバム! 50年以上の時を経て、その音楽は聴くものに多くを語りかけ、世界は新しい光を見出す…これはそんな作品かもしれません!

発売前日の28日には、銀座のハイエンド・オーディオ・ラウンジ「サウンドクリエイト ラウンジ」にて、世界初となるアルバムのDSD音源試聴会が開催され、発売を待ちきれない熱心なコルトレーン・ファンが詰めかけた。試聴会では録音セッション時の空気感までも真空パックしたかのような圧倒的な音質でアルバムが再現された。参加者からは、「55年前とは思えない斬新な演奏とクリアな音質に度肝を抜かれた」といった興奮のコメントが寄せられた。

RELEASE INFORMATION

Both Directions At Once: The Lost Album

2018.06.29(金)
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