キング・タビー(King Tubby)らと並ぶ「ダブの王様」として名高いジャマイカ出身のミュージシャン、リー・スクラッチ・ペリー(Lee “Scratch” Perry)が、ジャマイカ北部の病院で息を引き取ったことが昨夜発表された。85歳だった。

Lee “Scratch” Perryが他界。Beastie Boysら多くのアーティストが追悼

1950年代からキャリアをスタートさせたリー・ペリーは、レゲエの神様として知られるボブ・マーリー(Bob Marley)のバンド、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ(Bob Marley & The Wailers)のプロデューサーとしても名を馳せながら、レゲエをルーツに、特徴あるエコーやリバーブを駆使した実験的な音楽・ダブのパイオニアとして活躍。自身のハウスバンドであるジ・アップセッターズ(The Upsetters)での活動に加え、自身名義でのアルバムも数多くリリースしている。1976年にリリースされ、その後も続編が登場した名作『Super Ape』や、グラミー賞で最優秀レゲエ・アルバム賞を獲得した『Jamaican E.T.』など、傑作を次々と発表。近年では、イギリスの名レーベル〈On-U〉主宰でもあり、リー・ペリーの盟友としても知られるエイドリアン・シャーウッド(Adrian Sherwood)がプロデューサーを務めたことでも注目を浴びたアルバム『Rainford』や、そのダブ・アルバムバージョンとしてリリースされた『Heavy Rain』も話題となった。

この度の訃報に際し、数々のアーティストたちが弔意を表明。エイドリアン・シャーウッド(〈On-U〉公式Twitterからのコメント)をはじめ、マッド・プロフェッサー(Mad Proffesor)ビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)スライトリー・ストゥーピッド(Slightly Stoopid)など、名だたるアーティストたちが彼の死を悼んでいる。さらに、アンドリュー・マイケル・ホルネス首相もTwitterにて追悼ツイートを投稿している。

Lee “Scratch” Perry – Here Come The Warm Dreads ft. Brian Eno[Official Video]

Lee “Scratch” Perry – Enlightened[Official Video]

ダブのパイオニア、Lee “Scratch” Perryが逝去|Adrian Sherwood、Mad Professorらから弔意のコメントも music210830_leescratchperry_main
Photo via Lee Scratch Perry(official)(Facebook)