9月11日 EUROツアー再開! The Full Moon & Attic Bar, Bristol

昼過ぎにロンドンの「上野駅」ことパディントン駅を出発。電車に乗り込む前にMaLは娘のために「くまのパディントン・ショップ」をディグし、 無事お目当ての物を手に入れたようだ。ロンドンからブリストルに向かう2時間ほどの電車の旅。一行は窓から見える羊の群れを眺めながらしばしまどろんだ。

本日のブリストルのベニューはThe Full Moon & Attic Bar。ブリストルの文化の中心地Stokes Croftの入り口に位置する。バーやユースホステルに併設されている、200人ほどを収容するクラブだ。ホステルやバー、クラブの建物が中庭を囲んでおり、クラブの中で音楽、外でおしゃべりとビールと、ブリストルの若者たちは小雨の中、思い思いに夜の時間を楽しんでいた。

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今日のオーガナイザーはこのThe Full Moon & Attic Barのご主人、ヴィッキーさん。彼女に聞くところによると、何十年もの歴史があるこのバーだが、これだけ若くて感度の高い人たちが来るようになったのは ここ数年のStokes Croftブーム以降だそうだ。それ以来、彼女は毎週イベントのオーガナイズなどで忙しくしている。健康的で明るい女性の方で「最近はどんな音楽を聞くの?」と聞いたら「昔はジャングル、ドラムンベース、ダブステップとか聞いてたけど、最近実は……トリニダードとかのカーニバルの音楽なの」と少し照れながら教えてくれたのが印象的だった。彼女も遠くからやってきたP2Sが「サウンドシステム音楽好き」の多いブリストルでどんな音楽をプレイするのか楽しみにしていた。

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ブリストルのサポートDJたちが会場を暖めた後、午前0時ほど(2時までのイベントのため少し早いが)に、RSD(※2)ことブリストル・ベース・ミュージックの重鎮、ロブ・スミスが登場。早い時間からずっと、ステージの前の方はガン踊りしている人たちで常に一杯だ。P2Sは午前1時前にロブ・スミスと握手で交代。

P2Sのダンスホール・レゲエをベースとしつつも「ベース・ミュージック」と呼ばれるジャンルの中から幅広く、まるでジェットコースターのような選曲と展開が、ブリストルで大ハマリ。ダンスホール・レゲエだろうがグライムだろうがスウィンドルの当時未発売のアルバムからの曲だろうがマンチェスターの曲だろうが、オーディエンスの反応は良く、おとなしそうなベース音楽マニア、いやむしろオタクのような人までも、最前列に陣取ってダブプレートや未発売の曲に 合わせて、ガンフィンガーで反応しまくっていた。パーティピープルからオタクまで、港町ブリストルの音楽ファンの懐は深い。

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P2Sのセットは最後までつつがなく進み、これでさあ終わりだというところでP2Sのレーベル〈Future Ragga〉からも曲を発表しているMC、ソロ・バントンが飛び入り参加!

彼は、写真を撮っていた筆者に「あんな、来週ここでオレイベントやんねんけど、そのことをMCで最後に言ってほしいねん」と、控えめな告知のお願い! 「そんなもん、あんたステージに上がって、自分でマイク使って言わんかいな」と伝えると、「おっしゃ」と少し遠慮気味のソロ・バントン。

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ということで、なんだかんだでショットライブが実現! すばらしい偶然か必然か、ブリストルも首尾よく決着。併設されているホステルの個室にそれぞれが戻り、外では小雨が降る中、ブリストルでの偶然の奇跡を噛み締め就寝。

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