ルウェイヴ以降、Chillstep(チルステップ)~Fro- fi(フローファイ)など、ビート~ベース・ミュージックとリンクしつつ、新たな潮流が生まれつつある。その辺りを好まれるリスナーであれば、FEEL GOOD LOSTという名前を一度は目にしたことがあるかもしれない。

FEEL GOOD LOSTはアイルランドのクリエイティヴ集団で、主に映像を手掛けている。これまでに、Blackbird Blackbird、Slow Magic、Keep Shelly In Athens、Mmoths、Sun Glitters、Giraffage &XXYYXX、Beat Cultureなど、前述したシーンの中心的存在であるアーティストのミュージック・ビデオを多数手掛けているのだ。それらはいずれも非常に高い評価を得 ており、ビデオ制作のオファーは後を絶たない。彼らが制作したビデオはYouTubeのプレイリストで全て観る事ができる。

そしてそのFEEL GOOD LOSTが発掘し、初めてリリースするアーティストがYoung Wonder(ヤング・ワンダー)である。ヤング・ワンダーは同郷のアイルランド南部のコークを拠点に活動している男女デュオ。FEEL GOOD LOSTのBrendan Canty(ブレンダン・キャンティ)がトラック・メイカーであるIan Ring(イアン・リング)と仕事を始めて間もなく、彼のプロデューサーとしてのポテンシャルを見抜き、女性ヴォーカリスト、Rachel Keoman(レイチェル・ケオマン)と引き合わせ、結成された。

彼等はこれまで2作のEPをデジタルでリリースしているが、その2作をコンパイルした日本独自企画のCDがこのたびリリースされる。前半は彼らのデビューEPである『Young Wonder』、後半は最新EP『Show Your Teeth』が収録。主にクラブ・ミュージックに精通しているイアンが生み出すトラックと、ビョークを彷彿とさせる圧倒的な表現力を持つレイチェルの ヴォーカルが絶妙のバランスで融合し、個性的なサウンドを生み出している。レイチェル曰く、ヤング・ワンダーの音楽を3つの言葉で表すとすれば、「Eclectic(折衷)」、「Ethereal(幽玄)」、「Distinctive(独特)」。エディットやポスト・プロ ダクションが多様されており、ベース・ミュージックの影響も窺えるダンサブル且つ複雑なリズムやビートを核にしつつ、 カットアップやループを多用する目まぐるしい展開は非常に刺激的である。今後シーンの中心へと躍り出ることは間違いない実力を感じさせるので、是非注目して欲しい。

なお、当然ながらヤング・ワンダーの映像は全てFEEL GOOD LOSTが手がけている。本作収録曲のほとんどにはミュージック・ビデオが制作されているので、まずはご視試聴を。

Young Wonder – Time(Feat. Sacred Animals)

text by クラッシャー後泊

Release Information

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