■限定されたシチュエーションが奇跡を生む?撮影手法にも注目な「空間」系
『キャプテン・フィリップス』
『her/世界でひとつの彼女』
『ゼロ・グラビティ』
大トリを飾る本カテゴリーでは、限定されたシチュエーションで巻き起こるドラマや事件を描いた3作品に注目。『キャプテン・フィリップス』は09年に発生した「マースク・アラバマ号」のハイジャック事件をベースとしながら、フィリップス船長を演じるトム・ハンクスや乗組員役、および海賊のキャストたちを撮影当日まで顔合わせしないようにし、本物の元SEALs隊員や看護師長をキャスティングするなど、徹底してリアリティにこだわった演出手法が高く評価された。
続く『her/世界でひとつの彼女』は、まさにスパイク・ジョーンズ監督の十八番にして新境地。ホアキン・フェニックス扮するライターの主人公が、コンピュータのOSの声(スカーレット・ヨハンソンが担当!)に恋をしてしまう奇天烈なSFロマンスながら、仮想恋愛ゲームを数多く生み出してきた日本のマーケットではカルト的ヒットを巻き起こすかも。Qetic的にはアーケイド・ファイアが音楽を手がけているのも見逃せ(聴き逃せ)ないポイント。
そして『アメリカン・ハッスル』と同じく最多10部門にノミネートされた『ゼロ・グラビティ』は、「世界一低価格な宇宙旅行」とも呼べるほど圧倒的な映像体験で、IMAX含む3D鑑賞のリピーターが続出。未知の恐怖を描いたスリラーとしても、生きるためのヒューマン・ドラマとしても力作で、もし作品賞受賞となれば<アカデミー賞>史上初めてSF映画がオスカーを獲得することになる。『her〜』もSFだけど、ここは“世界”よりも“宇宙”に飛び出した『ゼロ・グラビティ』を推薦します!!!
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もはや<グラミー賞>以上のカオスと呼んでも過言ではない、<第86回アカデミー賞>。いずれも負けず劣らずの大傑作ではあるが、果たしてピックアップした3本の中から作品賞は選ばれるのか? それとも、予想外の番狂わせが起きるのか?? 歴史的瞬間に立ち会えること必至な2014年の<アカデミー賞>も、国内ではWOWOWが独占生中継。さらに、授賞式当日まで過去の受賞作品や関連プログラムも一挙オンエアされるようだ。WOWOWで<アカデミー賞>の予習・復習をカンペキにしつつ、自分だけの“受賞者(作品)予想”をしてみるのも楽しいかもしれない。
(text by Kohei Ueno)
★ Qeticでは<第86回アカデミー賞>に向けて、「助演男優賞」予想、「面白プレゼンター」予想記事も掲載予定! こちらも乞うご期待!!
Program Information
生中継! 第86回アカデミー賞授賞式
2014.03.03(月)9:00[生][二][同時通訳]
2014.03.03(月)21: 00[リピート][字][5.1]
放送チャンネル:WOWOWプライム
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2014.03.09(日)15:00ほか
放送チャンネル:WOWOWシネマ
第86回アカデミー賞授賞式ダイジェスト
2014.03.09(日)15:20
放送チャンネル:WOWOWプライム