川崎と聞いてどんなことが思い浮かぶだろう。“治安が悪い”、“事件が多い”、“落書き”、“性風俗街”、“工業地帯”、“空気汚染”? 否定はしない。だが何故なのだろう、川崎に住んでいる人は川崎愛で溢れていると感じる。駅前には巨大モールラゾーナがあり、連日たくさんのひとが賑わっているからだろうか? 交通機関が整っているからだろうか? 

きっとそれもあるが川崎には、川崎でしか体験できないような音楽や映画、ダンスからファッション、カフェ・バーなど多くのカルチャーが根づき、川崎を愛する人々がカルチャーを盛り上げているからだと思う。そんなディープな川崎の本当の魅力を、川崎在住11年、川崎育ちの川崎っ子であり今なお川崎に夢中で川崎を愛してやまないQetic編集部・BOWENが、川崎在住ならではの視点でわかりやすく紹介していく。

今回は、<MUSIC×飲み屋編>と題し、音楽とお酒を楽しめる川崎の貝塚商店街にある4スポットを、オーナーへのインタビューと合わせてご紹介。普通に歩いているだけでは体験できない、知られざる本当の川崎の魅力に、ぜひ触れてみてほしい。

【ゆったりとした時間が流れる川崎のオアシス、moose coffee】

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お店について

——お店ができた経緯は? 名前の由来も教えてください。
ここ貝塚でお店をやる前は、外で2年半程moose coffeeをやっていました。やっている中で自分の店舗を持ちたいなと思って、ここの物件が空いていたのでこの貝塚川崎にお店を開くことにしたんです。店舗名の由来は、MOOSE(ムース)っていうヘラジカが好きだったのでそれをそのままお店の名前にしました。あんま考えるとかっこつけちゃいそうなので、フィーリングで(笑)。

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——お店のコンセプトは? 普段どういう人が来る?
以前のお店でやっていた時はほとんど何も考えないでやっていたので、その感じはmoose coffeeでも引き継いでいきたいと考えています。何も考えないで流れのままにできた雰囲気をそのままに、これからもやっていきたいですね。お店に来る方も、近所の方が多かったりします。

川崎について

——貝塚川崎の魅力は?
何と言っても子供が多いし、老若男女いろんな層の人がいるところ。あと、川崎駅から15号線を渡った向こうのローカルエリアの中でも、貝塚川崎は一番駅寄りなんですよね。そういう“丁度良さ”っていうのも貝塚川崎の魅力だと思います。ここよりさらに離れていたら「川崎駅から歩いてきてください」って言えないけど、ここならぎりぎりチネチッタで映画を観た後に寄ってもいいかなって思ってもらえる場所だよね。

——川崎に住んで何年? また、お気に入りの場所は?
鹿児島生まれですが、小さい頃に川崎へ来たのでもうずっと川崎ですね。川崎でお気に入りの場所は、アゼリアにあるKALDIから地上に出る、らせん階段を登った時に上から下を見ると玉のオブジェがあるんです。それを見るのが好きで…そこがお気に入りの場所かな。あんまり行き過ぎると飽きちゃうと思うので、今はあんまり行かないようにしていますが。あと、moose coffeeから約150歩ぐらいの距離にある銭湯の吉野湯は、川崎らしさを感じられるスポットだと思いますよ。

音楽について

——お店で流れている音楽のこだわりは? また、最近はどんな曲が流れている?
お店で流れている音楽のこだわりは、意識したことはあんまりなくて。でもこの間、俺からしたら音楽の知識の幅がすごく広いと思ってる、趣味でラジオをしているお客さんがいて。その人のラジオを聴いていたら「warm music」って言葉をよく使っていたんだけど、それがmoose coffeeではしっくりくると思ってて。ここの場所ではそんな曲を選んでいるかな。最近は、Red House Paintersの“Have You Forgotten”っていう曲を良く流してます。テンポが早い版と遅い版があるんですが、店では遅い方をかけてますね。

《お店で流れていた曲》
Red House Painters – Have You Forgotten

moose coffeeは、入り口の壁ガラスに描かれた絵をはじめ、店主が描いた絵が店内に飾られている。また、店主が集めたファッション・旅・アートなどの本が沢山置いてあるので、本をお供にゆったりした時間を過ごせるのも魅力。そこにあるいろいろなものを求めて様々な人がここmoose coffeeに集う、だからそんな人たちとお話できるのも醍醐味の一つ。定期的に1000円市と題したフリマや音楽イベントなど開いているので参加してみても楽しい。川崎でこんなに人との距離が近いカフェは珍しい。是非川崎に来た際は立ち寄ってみてはいかがだろうか。

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【音楽×飲み屋】川崎男児・BOWENが紹介する音楽とお酒が楽しめる川崎スポット culture180320_moosecoffee_1-1200x800

【音楽×飲み屋】川崎男児・BOWENが紹介する音楽とお酒が楽しめる川崎スポット culture180320_moosecoffee_3-1200x800

SHOP INFORMATION

moose coffee

〒210-0014 神奈川県川崎市川崎区貝塚1-12-15
08:00-19:00(月-金)・11:00~23:00(土日)・定休日(火)
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【スパイシーな音楽が心地よい、Curry House Carib】

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お店について

——お店ができた経緯は? 名前の由来も教えてください。
元々たい焼きやだったんですけど、そこが空いたからですね。コンセプトは特にないかもしれないな。フィーリングでやってるよ。お店の由来は隣(moose coffee)がヘラジカだから、こっちはトナカイで行こうって。あと、ちっちゃい頃実家で乗ってた車がカリブってやつで、それを調べていたらその車がトナカイのCARIBOUから取っているって言う。そういった意味もあるんだって思って、「隣ヘラジカじゃん、いいんじゃね?」みたいな。

川崎について

——貝塚川崎の魅力は?
いい街ですよ。それ以上でもそれ以下でもないですよ。色んな人がmoose coffeeに集まってコミュニティーができている、そこであの人いるかな〜って行ってみたり、それが魅力じゃない? それは隣の店主(moose coffee)が変態だから、その変態具合に引き寄せられていく変態たちみたいな。そんな感じじゃないかな。

——川崎に住んで何年? お気に入りの場所や川崎らしさを感じるところは?
住所に川崎が付くんだったら、もう30年だね。川崎では珍しいレコード屋さんのTOPS。川崎らしさかー、川崎らしさってまだわからない。それを求めているのかもしれない。

音楽について

——お店で流れている音楽のこだわりは? また、最近はどんな曲が流れている?
ないね、なんでも聞くよ! 店で流れている曲は日によって違うかな、全ジャンル流しているね。

《お店で流れていた曲》
Tom Waits – Rain Dogs

ここCurry House Caribでは、カレーにカシューナッツを使用しているのでとてもヘルシーで食べ応えがある。自家製のニンニクフライもあるのでトッピングして味のアクセントに! お店の立地が良いので夕方ごろになると夕日が店内に差す瞬間があるが、ここの店主はそれを「貝塚SUNSHINE」と呼ぶ。そんなゴールデンタイムに、店主が音楽好きということもありジャンルを問わずにレコードから心地よいサウンドを流す。そんな中でカレーを食べる贅沢を堪能してみてはいかがだろうか。

【音楽×飲み屋】川崎男児・BOWENが紹介する音楽とお酒が楽しめる川崎スポット culture180320_carib_3-1200x800

【音楽×飲み屋】川崎男児・BOWENが紹介する音楽とお酒が楽しめる川崎スポット culture180320_carib_4-1200x800

SHOP INFORMATION

Curry House Carib

〒210-0014 神奈川県川崎市川崎区貝塚1-12-15
11:30-19:00(月-日)・定休日(火)
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