スロベニア出身の哲学者スラヴォイ・ジジェクが、コロナ禍を受けて緊急出版した書籍の第2弾となる『パンデミック2 COVID-19と失われた時』をPヴァイン/ele-king booksより本日2月24日(水)に刊行した。
『パンデミック2 COVID-19と失われた時』がele-king booksから刊行!
現代思想の巨匠にして“最も危険な哲学者”とも称されるスラヴォイ・ジジェク。本書では、コロナ禍で発生した格差などの諸問題に加え、気候変動などの環境問題やブラック・ライヴズ・マターなどの人権問題、そしてトランプ元大統領に代表されるポピュリズムと陰謀論などの政治問題まで、“2020年春以降の世界の動き”が精神分析理論とポップ・カルチャーの該博な知識をもとに分析されている。
なお監修/解説は、一橋大学言語社会研究科非常勤講師の岡崎龍が担当。コロナ禍が長引く中で明るみに出てきた“様々な断絶”を紐解いた1冊なので、是非チェックしてほしい。
INFORMATION
パンデミック2 COVID-19と失われた時
2021年2月24日(水)
¥1,800(+tax)
ISBN 978-4-909483-85-0
発行:Pヴァイン
スラヴォイ・ジジェク(著)岡崎龍(解説/監修)中林敦子(訳)
目次
はじめに──哲学者が農作物の収穫について書く理由
第一章 分からないこと。分かりたくないこと。できること。
第二章 ウイルスワールドの五月一日
第三章 新型コロナ・地球温暖化・搾取──同じ闘い
第四章 銅像の破壊が十分に過激でない理由
第六章 ソーシャルディスタンス時代のセックス
第七章 豚と人間のすばらし(くもな)い新世界
第八章 “非接触型” 未来なんて、御免だ!
第九章 グレタとバーニーは、どこに?
第十章 今、現実世界で上映されているのはどんな映画か
第十一章 パラダイスの殺人
第十二章 今、売られている夢は……
第十三章 はい、赤い薬を……でも、どっちの?
第十四章 シンプルだが実行するには厄介な事ども
おわりに(する時間がない)──無知への意志
補遺 権力と外観と猥褻性に関する四つの省察
監修者解説 ジジェクのパンデミック論の進展(岡崎龍)