アーティストの視点から観るNetflixの映画・ドラマ・ドキュメンタリー｜Vol.9 CIRRRCLE『アナ＆ヴィトリア』『Dexter』『ドロヘドロ』

昨今のコロナ禍中、おうちにいる時間が増えたという方も多いことだろう。

これほどまで多く、そして唐突におうちにいる時間が増えてしまうと、余暇をどう過ごしたらいいのかわからない。なかには、家でヒマを持て余してしまっている方もいらっしゃるはずだ。

かくいうQetic編集部も、おうちで何をしたらいいんだろう、なんて思いにふけりながらNetflixで配信中の映画やドラマなんかを観ていたところ、こんな考えがふと頭をよぎった。「アーティストの人たちってこの作品を観て、どんなことを考えているんだろう？」

ということで、Qeticではこの度、Netflixで現在配信中の映画やドラマ、ドキュメンタリーなどの映像作品の中から、アーティストの方々にひとつの作品を選んでいただき、その作品に対してどんな思いや感情を抱いているのかを赤裸々に語っていただいた。彼らの意見を聞いた上で作品を観れば、きっと思いを共有できるはず！

第9弾となる今回は、国際派ヒップホップクルーCIRRRCLEのAmiide、Jyodan、AGOが語る『アナ＆ヴィトリア』『Dexter』『ドロヘドロ』。

Amiide -『アナ＆ヴィトリア』

ブラジルの実際に存在するシンガーデュオの、出会いから、恋愛、そしてどうやって有名になったかなどが描かれた映画。自分は大学でも映画を専攻してるから、ゴダールとかクロサワとか難しい映画が好きそうって思われがちかもしれないけど、結構ベタなラブコメとか、ハリウッドコメディとかも大好き。

『アナ＆ヴィトリア』を見て、すごく良いなって思ったのは、彼女たちのセクシュアリティの描写が、「普通」の日常生活の一部として描かれていて、全編通じて「マイノリティ」って思わなくて済むような内容だったところ。タブー感もないし、彼女たちのセクシュアリティがはっきり示されるような場面もない。あと、ブラジルのデーティングカルチャーで、友だち以上恋人未満のことを“Ficar（フィカール）”って言うんだけど、そのことも描かれてて、日本の文化とは全く違うから、驚かされる。音楽も彼女たちのピュアな歌声と、ギターのシンプルな楽曲がすごく気持ちよくて幸せな気分になる。全体的なストーリーは本当にベタベタなサクセスストーリーなんだけど、それはそれで良いんだよね。自分も将来、日本人のレズビアンが主人公で、親との葛藤とかも特に描かれてないベタベタなハリウッド的なラブコメを作りたいんだ！

ANA E VITÓRIA – Trailer Oficial

Netflix『アナ＆ヴィトリア』

Jyodan – 『Dexter』

最近は『Dexter』をずっと見てた。警察官がシリアルキラーを殺していくストーリー。今までは時間がなくて見れなかったから、今まとめてぶっ通しで見てる。一体人生において何が正しくて、何が間違っているのかを考えさせるようなストーリーで、本当にクレイジーなんだ。例えば、悪者を殺して、他の多くの命を救うのは正しいことなのか、とか。殺人ミステリーとか、戦争やシリアルキラーに関する歴史ドキュメンタリーとか見るのは好き。人々が手に入れたいもののためにどんなことでもやってしまうっていうことを見るのは面白い。

Fav show: On Netflix I’ve been binge watching Dexter. A show about a cop who kills serial killers. I started watching it since I never had time before. Plus, the story itself is pretty crazy and makes you wonder about what’s really right and wrong in life such as “killing a bad guy” to save the lives of others. Besides that, I enjoy murder mysteries, historical documentaries about war and serial killers because it’s fascinating to see how much work some people will go through in their lives to get what they want.

※日本では視聴できません。

Dexter | Official Trailer | SHOWTIME Series

A.G.O -『ドロヘドロ』

魔法使い、悪魔、人間、そしてそのどれでもない存在が登場するという字面だけ見ると数多あるファンタジーアニメ作品の一つのように思えるが、グロさを醸し出す荒廃したディストピア的なタッチ、登場人物の圧倒的なキャラの濃さ、最後まで謎が残りすぎる設定などあまりにも独特すぎる世界観に一気に引き込まれること間違いなし。

その中でも最大の魅力がキャラクター。多くを語らない人物に対しても視聴者に様々な想像をさせる要素が詰まっていて、主要／モブキャラにかかわらず見終える頃には推しキャラが3人くらい決まっているはず。現在Netflixでは1シーズンのみ配信されていて、シーズン2にも大いに期待。待てない人は原作コミックを読んで待機！

TVアニメ『ドロヘドロ』PV

Netflix『ドロヘドロ』

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Vol.7　Mom – 『ジェラルドのゲーム』
Vol.8　Kan Sano – 『オクジャ／okja』

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