Qeticでは『アートブックノススメ』として、毎月編集部がピックアップしたアートブックを紹介しています。

今回は年末年始特別版として、アーティストクリエイターがオススメする書籍をご紹介! アーティストたちの本棚にはどんな本が並んでいるのか、中でもオススメの一冊とは!? リアルな本棚の写真や、お気に入り書籍の紹介コメントも。2022年に向け、新たなインスピレーションを与えてくれる一冊をぜひ見つけてほしい!

今回は、京都出身のビートメイカー。コレクティブ〈Table Beats〉の長兄的な存在で、Daichi YamamotoのライブDJも務めるPhennel Kolianderが『J DILLA’S DONUTS J・ディラと《ドーナツ》のビート革命』/Jordan Fergusonをピックアップ!

Phennel Koliander - 『J DILLA’S DONUTS J・ディラと《ドーナツ》のビート革命』

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自分が生涯敬愛し続けるナンバーワンビートメーカー“J Dilla(J・ディラ)”今でこそクラシックと呼ばれてはいるもののリリース当時はガラッと変わった作風に誰もが戸惑いを隠せなかった名作“DONUTS”の制作背景や当時の音楽の流行の中でのDillaの試行錯誤、そして様々な関係者がここで初めて語るDillaの人柄など。個人的にも彼に対する前情報が多いからこそ、意外な事実も知れて、とても読み応えのある1冊でした。活動初期から後期へとリリース作品ごとに話が展開されていく中で、特にこの“DONUTS”製作時の心境に対する考察は一方的に抱いていたDillaのイメージが払拭され彼の“人間らしさ”に触れる事ができる一番の読みどころ。

一人の人間にフォーカスしていながらも、だからこそ、ビートメーカーとして必要とされるスタンスとは何かまでが、描かれている様で、多角的に読み進めれる所もよかったです。

いろんな人に読んで欲しいので自分の私物を、ずっとJazzy Sport Kyotoに置いてあります、近くの人はどうぞ。読んだ直後から自分のビートメイキングが変わります。

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J DILLA’S DONUTS J・ディラと《ドーナツ》のビート革命ーJordan Ferguson

PROFILE

Phennel Koliander

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京都出身。LAやDetroitのビートシーンに影響を受け2010年よりビートメイクに着手。あらゆるサウンドを無差別にサンプリングしながら、大胆なドロップ、アッパーなSE、そして適所で光るシンセワークが織りなすアンサンブルでオリジナルと呼ぶに相応しいグルーヴを生み出す。90’sHIPHOPのクラシカルな空気と現代エレクトロの世界を同時に感じさせるサウンドプロダクションは唯一無二。随所に施された予測不可能な溜め、交差する音の引き算や掛け算がループの中毒性に輪を掛け、マシンライブにおいては更に攻撃的なエフェクトの応酬によるコンボがキマり聴く者のマウントを取って離さない。
 過去にはAnderson.Paak”MALIBU”を再構築したコンセプトビートテープ”RE:BUILD”と”Tempaling File 0″そしてコンセプトビートテープ”%”シリーズをリリース。illa-J,Eric Lau,DJ KRUSH, STLNDRMS, James Tillmanなどとのイベント出演、THE NORTH FACE CUPや京都市夜観光推奨企画への楽曲提供、BLUE NOTE×EPISTROPHのコンピレーションアルバムへの参加を経て、ビートプログラム”Table Beats”の運営やDaichi YamamotoのライブDJなどを継続しながら自信のリリースや各地でのビートライブもこなす。

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