第9試合 IWGPインターコンチネンタル選手権試合 内藤哲也 vs 棚橋弘至
先日内藤哲也選手にインタビューさせて頂いた時は、この試合に向けての意気込みなども伺いました。
棚橋選手に憧れて背中を追い続けていた内藤選手は「棚橋の時代は終わった。俺自身の手でトドメをさす。」と棚橋時代終焉を勧告。それに対して、常に新日本プロレスのエースとして団体を引っ張ってきたものの、2016年にプロレスラーとしては思ったような活躍ができなかった棚橋選手は背水の陣で、長い間連れ添った入場曲までも変えてこの闘いにのぞみました。
開始早々から会場中のものすごい声援が両者を包みます。はじめは様子を伺いつつの試合となりましたが、先にペースを掴んだのは内藤選手。内藤選手得意の膝攻めで一気に棚橋選手を追い詰めます。苦しんで苦しんだ末、試合中盤になって棚橋選手が形勢逆転。得意技を連続で出して一気にフィニッシュまでもっていこうとします。棚橋選手が必殺技のハイフライフローの連続で試合を決めにかかったその時、やはり黙っていなかった2016年東スポプロレス大賞MVPの内藤哲也。膝を立てて自爆を誘うとまた試合は内藤選手のペースに。その後、両者一歩も引かない意地と意地の張り合いとなりましたが、一瞬の隙をついた内藤選手が変型のディスティーノからいつものディスティーノという連続技で試合を決めました。NEVER無差別級6人タッグ王座を入れて、LOS INGOBERNABRES de JAPONのメンバー全員がベルトを持つ事になり、2017年も本当にロスインゴの勢いを感じました。
第10試合 IWGPヘビー級選手権試合 オカダ・カズチカ vs ケニー・オメガ
最初に言っておきますが、この試合は本当に素晴らしい試合でした。個人的には年初めにもう2017年のベストバウトが出たんじゃないかっていうくらい、感動する試合となりました。試合開始から攻めるケニー、耐えるオカダといった印象。試合を組み立てているのは間違いなくケニー選手でした。
本当に強烈な技の応酬でどんどんチャンピオンを追い込んでいくケニー選手。しかし、ポイントとなる場面で必ずオカダ選手は返していきます。この粘りと一発で試合のペースを変えるセンスがオカダ選手の素晴らしいところでもありますね。ケニー選手が確実にヒットした攻撃で攻めても攻めても必死に返すチャンピオン。正直、試合が決まったと思った瞬間が何度もありましたが、チャンピオンは根性とテクニックで毎回返していきました。粘ったチャンピオンの形成逆転により、オカダ選手の勝利。やはり2017年もレェェェヴェルが違うチャンピオン、試合前にケニー選手に対して「俺とおまえじゃ、背負ってるものが違う」と言っていたオカダ・カズチカ選手が新日本プロレスを引っ張る形で大会を終えました。
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