ランス映画の巨匠、フランソワ・トリュフォーとジャン=リュック・ゴダールのSF映画が12月27日(土)より3週間、渋谷シアター・イメージフォーラムで特集上映される。

トリュフォーとゴダール。2人がSF映画に挑戦していたのは御存知だろうか。恋愛映画王国の印象が強いフランスはSFという芸術ジャンルにおいても映画史的に大きな役割を果たしている。そのフランスSF映画のなかで今なおファンに熱く語り継がれているトリュフォーの『華氏451』と、ゴダールの『アルファヴィル』。今回デジタル・リマスター版にて上映。

ヌーヴェル・ヴァーグで映画に革命を起こした2人の監督が作り上げた“センス・オブ・ワンダー”の世界を堪能してみよう。

ヌーヴェル・ヴァーグSF映画対決! トリュフォー×ゴダール
『華氏451 デジタル・リマスター版』『アルファヴィル デジタル・リマスター版』

12月27日(土)- 1月16日(金)3週間限定、渋谷シアター・イメージフォーラムにてロードショー

■ジャン=リュック・ゴダール監督『アルファヴィル』
トリュフォーとゴダールのSF映画『アルファヴィル』『華氏451』渋谷で限定上映 film141208_godard-truffaut_2

人工知能アルファ60によって支配されている銀河帝国を舞台に、一切の感情を失った独裁者の娘に人間性を回復させようとする、孤独な男の闘いをクールなモノクロで描いたハードボイルドSFの傑作。特撮は使用せず、60年代パリの建築物の実景を利用して描かれた都市空間、文学的引用の多い台詞など、ゴダールらしい実験精神に溢れた1本だ。

■フランソワ・トリュフォー監督『華氏451』
トリュフォーとゴダールのSF映画『アルファヴィル』『華氏451』渋谷で限定上映 film141208_godard-truffaut_3

SF文学の巨匠レイ・ブラッドベリの原作をもとに映画化された本作は、読書が禁じられた近未来の超管理社会を舞台に、焚書官の男と本を所持している女の子の心の交流を描いた異色作。古今東西の名作が多数引用される場面は、読書家でもあるトリュフォーならでは。ネット依存で活字離れが進む現代を予見していたともいえる傑作。


配給:マーメイドフィルム