“成り上がり”ー現時点では生涯、平凡な生活を送るだろう自分にとってはそんな存在に憧れちゃう。1月31日(金)から公開される『ウルフ・オブ・ウォールストリート』、『アメリカン・ハッスル』は役者にもストーリーにも特に共通点はないのですが、どちらもそんな“成り上がり”や“人を騙す”ことが大きなキーワードになっています。そこで、今回は “成り上がり”をテーマに2作品を始めとした様々な映画を“成り上がり”ポイントと共にご紹介! あなたならどの“成り上がり”になりたいですか? 

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

★“成り上がり”ポイント:レオ様とジョナ・ヒルのハチャメチャなパーティーっぷり。台詞の中での「F○CK」の多さ。

STORY
貯金ゼロから26歳で証券会社を設立、年収49億円(4900万ドル)を稼ぎ出し、誰も思いつかないアイディアと一瞬にして心をつかむ話術で成功。常識を超えた金遣いで世間の度肝を抜き、ダイナミックな成功と同じくらいセンセーショナルな破滅をたどった男、<ウォール街のウルフ>と呼ばれたジョーダン・ベルフォートの実話が巨匠マーティン・スコセッシの手によって描かれる!

学歴もコネもない男が野望だけでビジネスを始め、廃墟同然のガレージからどんどん会社を大きくし、ついにはオフィスで豪快なパーティーに明け暮れるほど右肩上がりの“成り上がり”を見せる。金髪美女の誘惑には負け、ピンヒールで顔を踏みつけられ、巨大なヨットをプレゼントしては美女の気を引き、一晩の夕食代は260万円(!!!)。100ドル札は丸めてゴミ箱にポイっ!? プールパーティーでは得意のマイクパフォーマンスでシャウト(ジョナ・ヒル演じるドニー・エイゾフのハチャメチャっぷりにも注目)! が、その成功と欲望の裏側では、FBIが虎視眈々と彼の危うい動きを狙っていた。「合法だって?まさか」と強気で語りかけ、「ショーは続く!」と叫ぶジョーダンに待ち受ける衝撃の結末とは?

1月31日(金)より全国ロードショー
監督:マーティン・スコセッシ 
製作:マーティン・スコセッシ、レオナルド・ディカプリオ 
脚本:テレンス・ウィンター
原作:ジョーダン・ベルフォート著 「ウォール街狂乱日記-「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生」(早川書房刊)
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジョナ・ヒル、マシュー・マコノヒー、マーゴット・ロビー、ジャン・デュジャルダン、ロブ・ライナー、ジョン・ファヴロー、カイル・チャンドラー

『アメリカン・ハッスル』

★“成り上がり”ポイント:バットマンの面影なし。役作りのために18キロも太ったクリスチャン・ベイルのお腹。

STORY
完全犯罪を続けてきた天才詐欺師アーヴィン(クリスチャン・ベイル)と、そのビジネス・パートナーにして愛人のシドニー(エイミー・アダムス)。遂に逮捕された二人は、イカれたFBI捜査官リッチー(ブラッドリー・クーパー)に、自由の身と引き換えに捜査協力を強いられる。それは偽のアラブの大富豪を使って、アトランティック・シティのカジノの利権に群がる政治家とマフィアを罠にハメるという危険な作戦だった。ターゲットはカーマイン。しかし、アーヴィンの妻ロザリンが、アーヴィンとシドニーへの嫉妬から捜査をブチ壊す動きを見せるが――。最後の1秒まで騙し合う5人。果たして、逃げ切れるのは誰だ――?

1月31日(金)TOHOシネマズみゆき座他ロードショー
監督:デヴィッド・O・ラッセル
出演:クリスチャン・ベイル、ブラッドリー・クーパー、エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロほか
配給会社/ファントム・フィルム 138分
©2013CTMG

★ここからは新作ではなく、Qetic編集部が独断と偏見で選んだ“成り上り”映画を番外編としてご紹介!

〜番外編〜
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』

★“成り上がり”ポイント:峯田和伸の血走る演技

STORY
弱小おもちゃメーカーで働く営業マン、田西敏行(29歳・素人童貞・実家パラサイト/峯田和伸)。彼が好意を寄せる同僚のちはる(黒川芽以)。そして、田西のライバル会社で働くエリート営業マン、青山(松田龍平)。営業先で出会った青山の手ほどきで、ちはると一度は恋仲になりそうだった田西だが……。その後、田西を支える人物たち、しほ(YOU)、勤務先の社長(リリー・フランキー)、鈴木さん(小林 薫)とともに、田西はクライマックスに向かって激走していく。 田西敏行(峯田和伸)、29歳。ガチャガチャを取り扱う小さな会社に勤務している、ウダツの上がらない営業マン。同僚の植村ちはる(黒川芽以)に想いを寄せながらも、何の行動も起こせないまま時が過ぎていたが、彼の平凡な日常は、少しずつ変わろうとしていた――。「ビッグコミックスピリッツ」にて連載された人気漫画の映画化。男はいつでも、本気になったときが青春だ。

監督・脚本:三浦大輔
プロデューサー:政岡保宏、澤岳司、遠藤日登思
アシスタントプロデューサー:中野美穂子
協力プロデューサー:祷映
主題歌:銀杏BOYZ「ボーイズ・オン・ザ・ラン」
製作:ボーイズ・オン・ザ・ラン製作委員会
制作プロダクション:モンスター☆ウルトラ
配給:ファントム・フィルム

『デザートフラワー』

★“成り上がり”ポイント:“砂漠の花”と彼女が呼ばれたワケ

STORY
アフリカの貧しい家庭で生まれ育ったワリス・ディリー。13歳のとき、父親にお金と引き換えに結婚をさせられそうになったことをきっかけに、 彼女は家族のもとを離れることを決意する。広大な砂漠を命からがらたった1人で抜け出し、やがてロンドンへたどり着いたワリスは、 故郷とは真逆の刺激に満ちた大都会で孤独な路上生活を送っていた。そんなあるとき、一流ファッションカメラマンにスカウトされたことで彼女はショーモデルへと劇的な転身を遂げる。やがて名実ともに世界的トップモデルとなったワリスだったが、華やかな外見とはうらはらにその胸中には衝撃の過去が秘められていた・・・・。

(C) Desert Flower Filmproductions GmbH
英題:DESERT FLOWER
製作年:2009年
製作国:ドイツ/オーストリア/フランス
日本公開:2010年12月25日(新宿武蔵野館 ほか)
上映時間: 2時間7分
配給: エスパース・サロウ /ショウゲート
カラー/ドルビーデジタル

『クロニクル』

★“成り上がり”ポイント:“成り上がり”をはき違えて全人類を巻き込んでしまう主人公の未熟さ

STORY
高校生のアンドリュー、マット、スティーヴは、ある日特殊な能力<チカラ>を手に入れる。手を触れずに女子のスカートをめくったり、雲の上でアメフトをしたり。3人の退屈な日常は刺激的な日々へと変わっていく。しかし、アンドリューがあおってきた車を事故らせたことから、チカラに翻弄され始め・・・・・・。

監督:ジョシュ・トランク
出演:デイン・デハーン(『リンカーン』)、アレックス・ラッセル(『キャリー』)、マイケル・B・ジョーダン(テレビシリーズ『Parenthood』) 他 
2011年/アメリカ映画/原題:CHRONICLE/全米公開:2012年2月3日/PG-12/84分/配給:20世紀フォックス映画(C)2011 Twentieth Century Fox

『ソーシャル・ネットワーク』

★“成り上がり”ポイント:ジャスティン・ティンバーレイク演じるショーン・パーカーの饒舌っぷり

STORY
本作はフェイスブック創設の際に起こった人間ドラマが、後の控訴二件と絡みながら描かれている。若き天才、マーク・ザッカーバーグは確かに嫌な奴かもしれないが、唯一の友達を裏切らざるを得なかったのかもしれない。犠牲なしに成功は出来ず、その成功が大きければ大きいほど犠牲も大きいのだ。しかし劇中の後半で成功してゆけばゆくほど反比例的に寂しい表情になってゆくのが印象的であり、とてもリアル。既に多くの映画祭で受賞しており、今年のアカデミー賞の最有力候補の一つである本作。マークを演じたジェシー・アイゼンバーグの早口喋りは秀才と天才の違いを魅せつけており、これは主演男優賞も獲る勢いだ。

2010年/アメリカ/120分
監督 : デヴィッド・フィンチャー
脚本 : アーロン・ソーキン
出演 : ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク、アーミー・ハマー、マックス・ミンゲラ
配給 : ソニー・ピクチャーズ エンターテインメント