他の方に関しては、SMの女王様といえばそう言えると思うのですが、
私に関しては何だかわからないというね(笑)

――映画『R100』を見た個人的な感想として、意味や理屈付けしがちな現代に風穴を開けるような作品だなと感じました。演技をする上でも“理屈”や“感情”と色々なポイントがあると思うのですが、今作に関して片桐さんはどこに意識を置かれましたか?

まさに今回の映画の内容が“監督の頭の中にあるもの”というものだったので、私もあまりそれに対して理屈は考えなかったですね。私の役って人間かどうかもわからないじゃないですか?(笑)

――そうでしたね。

他の方に関しては、SMの女王様といえばそう言えると思うのですが、私に関しては何だかわからないというね(笑)。それで「この役ってどういうことなんですかね?」と監督にお伺いしたんですけど、「何なんですかね・・・」って仰っていたので、その理屈じゃないと言う部分で「そういう事でもいいな」と感じたんですよ。背景やサブストーリーがしっかりあるのではなくて、監督は「何でもいいけどね」という感じだったので、私もそれでいいなと思いました。

――話は変わるのですが、以前片桐さんがインタビューで「映画は“観る側”でいたい、裏側なんて見たくない」と仰っていたのを見たのですが、それは女優業やお芝居を続けていく中で今でもお気持ちに変わりはないですか?

今でもそうですね。今回の松本監督の作品も元々“観る側”だったので、出なくてもいいといったらあれですけど・・・(笑)

――(笑)

正直今でもそう思っています(笑)。映画は見て文句いったりしてるほうが楽しいので。

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