Interview:片桐はいり

変な話、監督のことが全くわからなかったんですよ。

――早速、映画『R100』についてお聞きしたいのですが、最初に監督の松本人志さんからオファーを頂いた時どんなお気持ちでしたか?

単純にびっくりしましたね。監督の映画は見ていましたし、私が入る流れではないだろうと思っていたので驚きました。

――監督とこれまでお付き合いはあったのですか?

今回、「初めまして」と言ってご挨拶しましたけれども、昔に監督が東京で初めてお仕事をした時に多分一緒になった事があったんですよね。

――そうだったのですね! 先程、監督のこれまでの作品は見ていたと仰っていましたが、鑑賞者ではなく演者という立場で監督にお会いして、何か印象に変化はありましたか?

どういう形でお撮りになられているのだろうとは気になっていました。でも、割と現場での決断はものすごく早かったんですよ。そういった決断は監督の頭の中で全部出来あがっているのだなと思いました。

――松本人志さんは“芸人”と“映画監督”という2つの顔をもっていますが、“映画監督”の松本人志さんは片桐さんから見られて率直にどんな方でしたか?

変な話、監督のことが全くわからなかったんですよ。台本読んでも突然改訂稿とか渡されるので、全く監督の事がわからなかったです。言われる通りにするしかないというか。それで、色々指示を出されるのかなと思っていたのですが、私が特殊メイクをする所に関してなどはすごい気を使って頂いて。「特殊メイクをやって頂けますか?」という会がわざわざあったりして。

――すごく丁寧ですね。

「当然やるよね? やってくれるよね?」というスタンスではなかったので、逆にびっくりしましたね。台本に書いてあったので、私は当然それをやると思っていたんです。でも、わざわざ「やって下さいますか?」という機会があったので「すごいなぁ~」と思いましたよ(笑)。自分がやるかどうかは映画を見て確かめてみて下さい。

次ページ:SMの女王様といえばそう言えると思うのですが、私に関しては何だかわからないというね(笑)