別に俳優が職業だとは思っていなかったんです。

――ちなみにもぎりのバイトをやる中で本格的に演技をやろうと思ったのはいつだったのですか?

その時は既にもぎりの仕事はやめていて、その後10年ぐらいして劇団をやめてからですかね。劇団にいる間は劇団員だと思っていたので、別に俳優が職業だとは思っていなかったんです。劇団員という自覚しかなかったので。宗教の信者みたいなものです(笑)。だから、俳優とか関係なく、制作もやれば広報もやってと色々なことをしていたんです。それで、劇団をやめてからプロの俳優として人の前で何かするだけでお金頂かなきゃいけないなと思ったのはもう30歳近く、27,28になってからじゃないでしょうか。

――最後の質問になるのですが、片桐さんの夢は何ですか?

もう50歳なんで夢もへったくれもないんですけど・・・。それこそ自分の家に映画館が欲しいですね。あとは映画館経営とかやってみたいですね。これやって、あれやってって指示して。今も実際近所のキネカ大森やテアトル蒲田みたいな映画館は我がもの顔で出入りしているんですけど、それは単なるお客さんで常連の中の特待生みたいな感じだからね(笑)。だから経営というと大袈裟だけど自分の家で映画館が出来たらいいなって思うの。

photo by 横山マサト
Interviewed & text by Taisuke Yamada(Qetic)

映画『R100』

10月5日(土)全国ロードショー

出演:大森南朋/大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、冨永愛、佐藤江梨子、渡辺直美
/前田吟、YOU、西本晴紀、松本人志/松尾スズキ/渡部篤郎
企画・監督・脚本:松本人志
製作:吉本興業株式会社 
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間:100分/R15+/
(C)吉本興業株式会社