12月20日(金)公開の最新作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』でシリーズの幕を閉じる大人気SF映画シリーズ「スター・ウォーズ」。その生みの親である監督ジョージ・ルーカスが、最新のトリロジーであるシークエル・トリロジーについて言及していたことが判明し、話題となっている。

ジョージ・ルーカス「ディズニーに裏切られた気持ち」

ウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOであるボブ・アイガーが執筆した自身の15年間のCEOとしての回顧録『The Ride of a Lifetime: Lessons Learned from 15 Years as CEO of the Walt Disney Company』の中で、2012年にジョージ・ルーカスがウォルト・ディズニー・スタジオに「スター・ウォーズ」のシークエル・トリロジーの構想を話しに来た際のエピソードが綴られている。

「スター・ウォーズ」生みの親ジョージ・ルーカス、最新トリロジーについて「裏切られたような気持ちだったはず」とディズニー会長が語る film190925_starwars_georgelucas_main
Photo via @lucasfilm(Facebook)

アイガーは著書の中で「その過程の中で、新しい映画3作についてのアウトラインが完成した、と私に伝えてきました。彼は私たちに3つの(アウトラインの)コピーを送ることに同意してくれました。ひとつは私のために。ひとつは(ウォルト・ディズニー・カンパニーのシニアバイスプレジデント)アラン・ブレイバーマンのために、そしてもうひとつは(ウォルト・ディズニー・スタジオCCO)当時我々のスタジオを経営するために雇用されたばかりだったアラン・ホルンのためでした。

アラン・ホルンと私はジョージのアウトラインを読んで、購入する必要があると考えたのだが、彼が展開するプロットラインに固執することを契約上義務付けられないような購入契約を結ぶということを明確にしました」と、ルーカスのシークエル・トリロジーの原案を購入した際の出来事を回想している。

また「彼(ルーカス)は我々の求めに応じて、しぶしぶ(シークエル・トリロジーの内容について)協議することに同意してくれました。私は彼のアイデアにいつでもオープンでいることを約束しました(これは難しい約束ではありませんでした。それにもちろん我々はいつでもジョージ・ルーカスのアイデアに寛容でした)が、アウトラインがそうであるように、(従う)義務はありませんでした」と、アウトラインの購入に至った経緯を説明している。

そんな中、ディズニー・スタジオ側がルーカスのアウトラインとはかなり違う内容になる、とミーティングで打ち明けたことを思い返しながらアイガーは「彼ら(ディズニー・スタジオの制作陣)がプロットについて話し始め、交渉の際に彼が提示してきたストーリーの一部を使わないと打ち明けると、ジョージはすぐに動揺し始めました。「スター・ウォーズ」の未来について初めて彼と話したミーティングで、ジョージはきっと裏切られた気持ちになったはずです。このすべての過程が彼にとって決して気楽な出来事ではなかった一方で、我々は前途多難なスタートを切ることになりました」と、シークエル・トリロジーがルーカスの思い描いていた通りにならなかったことを明かしている。

「スター・ウォーズ」シークエル・トリロジーはシリーズのファンだけでなく、数多くの映画ファンの関心を集めてはいるが、このシリーズの生みの親であるルーカス自身は、どうやら本トリロジーの内容についてまったく納得できていないようだ。

「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」特別映像