直木賞作家・佐木隆三の小説『身分帳』を原案とした、西川美和監督最新作『すばらしき世界』が2021年2月11日(木・祝)より全国ロードショーとなる。この度、人生の大半を刑務所で過ごした主人公・三上正夫(役所広司)が映し出された新たなビジュアル2点が解禁となった。
西川美和監督作『すばらしき世界』の新ビジュアルが解禁!
西川美和監督が、初めて実在の人物をモデルとした原案小説をもとに、その舞台を約35年後の現代に置き換え、徹底した取材を通じて脚本・映画化に挑んだ今作。生きづらい社会の中で、一度レールを外れても懸命にやり直そうとする実在の男と、彼を追う若きテレビマンのカメラを通して「社会」と「人間」の“今”が描かれる。
今回解禁されたビジュアルでは、本作の重厚なドラマの部分に焦点が当てられており、ポスタービジュアルとは異なる表情の三上が捉えられている。そこには、大きな空を見上げる穏やかな笑顔に加え、津乃田(仲野太賀)や子供たちと一緒にサッカーをしている彼の天真爛漫な姿が。あたたかい夕日に包まれ子供たちと戯れる様子は、まさに本作のキャッチコピーである“この世界は生きづらくあたたかい”の“あたたかさ”の部分を象徴している。
また、1月21日に開催された本作のプレミアイベント上映に登壇した役所広司は、「この映画を観ていただくと、心のどこかでホッと晴れ晴れするような気持ちになるはず。気に入っていただけたら色々な方々に勧めてほしい」と語った。仲野太賀は「人間にはまだまだ善意はあるし、手を差し伸べることができる。今は不寛容な社会になってしまっていますが、自分たちの出来る限りの善意を感じてもらいたい」とコメント。そして長澤まさみは「この映画は観た人みんなに寄り添うあたたかさがあります」と、こんな時代だからこそこの映画を観てほしいという思いを観客に伝えていた。
見た目は強面でカッと頭に血がのぼりやすい性格だが、優しく、困っている人を放っておけない男・三上。その持ち前の人懐っこさと愛嬌で、彼を密着するテレビディレクター・津乃田やスーパーの店長(六角精児)とあっという間に心を通わせていく。そしてこの市井の人々の出会いによって、だんだんと変わっていく彼。社会にでた三上は何を感じ、何を見たのか……? 観客それぞれの胸に突きつけてくるような、本作のドラマの部分にも是非注目してほしい。
映画『すばらしき世界』本予告 2021年2月11日(木・祝)公開
INFORMATION
すばらしき世界
2月11日(木・祝)全国公開
役所広司
仲野太賀 六角精児 北村有起哉 白竜 キムラ緑子 長澤まさみ 安田成美 / 梶芽衣子 橋爪功
脚本・監督:西川美和
原案:佐木隆三著「身分帳」(講談社文庫刊)
配給:ワーナー・ブラザース映画
©佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会