アヴァンギャルド・フリー・ジャズの音源を大量に発表した土星から降臨した太陽神、超現実的宇宙音楽の創造者であり、1993年に地球を去ったサン・ラー(Sun Ra)。彼が脚本、音楽、主演をつとめた漆黒の革新的SF映画『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』が、この度2021年1月29日(金)よりアップリンク吉祥寺・新宿シネマカリテほかにて日本初公開されることに!

地球よ、さらば。『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』が上映決定!

本作は、1960年代後半から70年代初頭にかけて、カリフォルニア大学バークレー校で「宇宙の黒人」という講義を行っていた土星人サン・ラーの存在が、サンフランシスコでアヴァンギャルド・アートを展開していた<DILEXI>のプロデューサー、ジム・ニューマンの目に留まり実現した、革新的・暗黒SF映画だ。サン・ラーの音楽を地球を超えた新しい未来へ人々を導く原動力とし、宇宙探査とその音楽を通して黒人文化の救済を描いている。

内容の一部は「宇宙の黒人」をベースとしている。発表したフリー・ジャズの音源があまりにも膨大なため誰も全貌を把握できない土星から降臨した太陽神、超現実的宇宙音楽の創造者サン・ラーが脚本、音楽、主演をつとめたため、『サン・ラーのスペース・ イズ・ザ・プレイス』はどこにも存在しないまったく新しい映画となった。ミュージカル、SFオペラ、社会評論の要素を組み合わせた本作を、一部にはクエンティン・タランティーノ等に影響を与えたブラックスプロイテーション映画群の重要作と呼ぶ人も。

この度、上映されるのは地球上に残されていた唯一の35mmプリントからスキャン、史上初めてオリジナルの画面サイズであるスタンダードサイズ(1:1.33)で作られたデジタル素材となっている。オリジナルのフィルムの状態を最大限再現するため、一切レストアされていない。この貴重な上映をぜひお見逃しなく!

あらすじ

1969年頃に地球から姿を消していた大宇宙議会・銀河間領域の大使サン・ラーは音楽を燃料に大宇宙を航行するなか、ついに地球と異なる理想の惑星を発見した。さっそく地球に戻り、ジャズのソウル・パワーによる同位体瞬間移動で米国にいる黒人のブラザーたちの移送計画を立てるが、その技術を盗もうとアメリカ航空宇宙局(NASA)の魔の手が迫る……。

地球は音楽なしでは動けない。地球は一定のリズム、サウンド、旋律で動く。
音楽が止まれば、地球も止まり、地球上にあるものはすべて死ぬ。

サン・ラー

INFORMATION

サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス

地球よ、さらば。Sun Raが脚本、音楽、主演をつとめた映画『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』が日本初上映決定! film201105_sunra_1

2021年1月29日(金)より、アップリンク吉祥寺・新宿シネマカリテほか順次公開
監督:ジョン・コニー
脚本:ジョシュア・スミス、サン・ラー
製作:ジム・ニューマン
撮影:セス・ヒル、パット・ライリー
音楽:サン・ラー
音:ロバート・グレイヴノア、デヴィッド・マクミラン、アーサー・ロチェスター、ケン・ヘラー
編集:バーバラ・ポク ラス、フランク・ナメイ
出演:サン・ラー、レイ・ジョンソン、クリストファー・ブルックス、バーバラ・デロニー、エリカ・レダー、ジョン・ベイリー、クラレンス・ブリュワー
1974年|アメリカ映画|81分|スタンダードサイズ|モノラル|北アメリカ恒星系プロダクション作品|原題:SPACE IS THE PLACE(宇宙こそ我が故郷)
キングレコード提供 ビーズインターナショナル配給
© A North American Star System Production / Rapid Eye Movies
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