——2006年、最前線でノアを引っ張ってらっしゃった中で腎臓がんが見つかり、急遽長期欠場、闘病生活となったわけですが、その時の率直な心境などを伺えますでしょうか?

がんを宣告された時、1番最初に思ったのは「これでプロレスができなくなる」という事でした。その次に「死ぬのかな」というのが頭をよぎりましたね。

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——長期欠場の末に腎臓がんに打ち勝ってレスラー小橋建太として戻ってきてくれた時は本当に嬉しくて、僕だけでなく多くの人が涙したと思います。正直、闘病生活の中で復帰に向けての色々な不安はありましたでしょうか?

常に不安だらけでした。だって、宣告される直前にチャンピオンになって帰ってきたら、いきなりがんだと宣告されてプロレスができないんですよ。不安というか、もう絶望感しかなかったですね。僕も調べたんですが、当時腎臓がんから復帰したスポーツ選手っていなかったんですよ。それでも僕はいつも「手術して、絶対プロレスに復帰する」と思っていたんですが、実は手術前日の夜に担当医から「話がある」と呼ばれて。「僕は小橋さんをリングにあげる為に手術するのではなく、小橋さんが生きる為に手術するんです。それだけはどうか分かってください。生きていれば何でもできますよ。まずは生きましょうよ!」という話をされました。やはり担当医には僕の「復帰したい」という気持ちを見透かされてたんですね。でもその話を聞いた時に僕もすごく納得して、まずは生きようという気持ちになりました。

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——現在「がんの子どもを守る会」という団体に協力されているのも、やはりご自身が闘病された経験がきっかけとなっていますか?

自分の闘病生活もきっかけかもしれませんが、僕が闘病生活していたのを日本テレビがドキュメンタリー番組で密着してくれてまして。その番組を小児がんを患っているある少年が見てたんです。TVを見て「僕と同じ病院だ! もしこの人に会えたら僕も闘病生活を頑張れる!」と言ってたらしく、復帰後に検査で病院に行った時に主治医から「会ってくれますか?」と紹介された事でその少年と出会う事ができました。もちろん断る理由もないし、僕もぜひ会いたいと思いました。その時少年は「余命半年」と宣告されていたんですが、その場で知り合って、僕の試合も観戦しにきてくれたりして、それから約1年半の闘病生活を頑張ってくれました。あと、僕は引退して「メイク・ア・ウィッシュオブジャパン」から、とある子どもに会ってあげてほしいという連絡を頂きまして。その子は難病を患った小学1年生でした。両親がプロレスファンらしく、僕の試合のビデオを踊りながら楽しそうに見ているその子の動画を見せて頂きました。もちろん会いに行ったんですが本当に喜んでくれて。グッズをプレゼントしたんですが、家族が取っても怒るくらい嬉しくてしょうがないといった感じでしたね。こういった子ども達との出会いがあって、やはりがんと闘う子ども達を応援したいと心から思うようになりました。子ども達がしっかり夢を見れる世界であってほしいなと。

——現在、活動に協力されて何年目くらいなんですか?

今で約3年目くらいですかね。現役時代にもそういった出会いはあったのですが、しっかりと活動に協力はじめたのは引退してからです。一度に大きな協力はできないですが、最初はFortune Dream(※小橋建太プロデュースのプロレス興行)で支援活動を始めて、その後も僕の様々なイベントで紹介して募金活動に協力したり、少しずつですが末永くコツコツとやっています。長く続けて周囲に発信し続けていく事が本当に大切なんです。僕が今スーツに付けているゴールドリボンもまだまだ存在が認知されていないのですが、僕がこうやって付け続ける中で少しでも広まってくれたら嬉しいと思って付けてます。

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先日、品川で「がんの子どもを守る会」の公開シンポジウムがありました。そこにがんの子ども達が描いたたくさんの絵が展示されていたんです。もう亡くなってしまった子の絵もあれば、まだ頑張って闘ってる子どもの絵もあって、それを見た時もやはり自分ができる事があればぜひ協力していきたいという想いになりましたね。

——実際に「がんの子どもを守る会」に募金をしたいと思った時はどこからできますか?

イベント会場では引き続き募金活動を行っていくのと、WEBサイトからの申し込みも可能です。また、「かざして募金(*)」というスマホアプリがあれば、専用のポスターや画像にスマホをかざすだけで毎回の登録もなく簡単に募金できます。

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がんの子どもを守る会かざして募金

*かざして募金:ソフトバンクが提供する、携帯の利用料金の支払いと一緒に継続的な寄付ができるサービス。非営利活動団体のホームページなどから専用の募金画面にアクセスすることで寄付が可能なほか、「かざして募金」のアプリケーションをインストールしたスマートフォンを対象となるポスターやチラシなどにかざすだけでも、同様に募金画面へアクセスすることができる。

この活動に限らず、人生において何事も「継続していく事が大切」だと思いますので、僕は共感してくださる皆さまと一緒にこれからも活動を応援していきたいです。努力は単発的にやっても意味がないし、継続する事が夢への第1歩になると思っています。継続して応援していく事で1人でも多くの子どもの笑顔に繋がれば嬉しいです。

——最後にQeticの読者、みちくさボンバイエの読者にメッセージなど一言お願いします。

とにかく「一生懸命」生きることを若者には伝えたいですね。夢があるならぜひ努力は継続してもらいたいと思います。人間はみんなすごい力を持っているんです。あの人は特別、あの人は天才、とかいうことはなくて「みんなが特別」だと思います。ここまでしかできないと自分自身で勝手に諦めず、やれるとこまでとにかくやってみるというのを忘れないでほしいです。やれるとこまで一生懸命頑張ったら、そこで夢が見えてくることもあるかと思います。僕はもうすぐ50歳になるんですが、50歳になっても青春だと思って生きてます。僕にとってプロレスが第1の青春。ですが現在も、50歳、60歳、70歳になっても、生きている限り青春だと思って、毎日に悔いが無いように一生懸命頑張っていこうと思っています。

もちろん若い時の方が体は元気ですが、若い時は毎日必死に頑張っていたから今さら戻りたいとも思わないし、次できることを考えて頑張っていくのが素敵な歳の取り方だと信じています。

まだ若いから時間があると思ったらあっという間に時間は過ぎていくし、必死に頑張って生きて、初めて時間が活きてくるんです。だから、今の青春を一生懸命頑張りましょう!

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以上、小橋建太さんのインタビューでした。小橋さんの人を想う懐の深さ、まっすぐさ、男らしさをすごく感じられたインタビューだったと思います。僕もやっぱりこの人に憧れ続けて正解だったと、子どもの頃の自分に教えてあげたいくらいです。小橋さんのプロレスは本当に全試合全力なのが伝わってきて、今見ても新しく感じる部分がすごくあるので、現役時代のお話を聞く中で僕自身腑に落ちる事が沢山ありました。また、プロレスラーを引退された現在でも、「がんの子どもを守る会」の活動を通じて子どもに夢を与え続けてらっしゃる小橋さんは、本当に素敵ですね。ぜひ小さな応援でも構いませんので、闘う子どもたちの応援をしてくれる方が少しずつでも増えていくと僕も嬉しいです。

がんの子どもを守る会

また、今後も小橋さんは様々なイベントに出られていきますので、ぜひ今後のイベント情報も要チェックです!

EVENT INFORMATION

◆小橋建太プロレスエクササイズチャレンジ◆

毎月土曜日14:00~
協栄スポーツクラブ十日市場
小橋建太直接指導日は月に2回!報・備考・注意書きはここに入力
詳細はこちら

それでは最後に。誠に恐縮ではございますが、剛腕小橋建太さんの代名詞とも言える逆水平チョップをありがたく頂く事ができました。もちろんかなり手加減して頂いたはずですが、体の中にズシンと響く重いチョップで、本当に感激でした!!

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小橋さんの横に並ぶと、僕が子どもみたいな大きさに見えますね(笑)
次回のみちくさボンバイエもお楽しみに、それでは。

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photo by 横山マサト