『フォーチュン』誌によって、世界で初めての億万長者に認定された石油王ジャン・ポール・ゲティ。1973年ローマで彼の孫が誘拐され、当時史上最高額とも祝える身代金を要求されたものの、その支払いを拒否した世界一有名な誘拐事件が、巨匠リドリー・スコットの手によりついに映画化。『ゲティ家の身代金』が5月25日(金)に日本公開となった。

今回、『ゲティ家の身代金』で誘拐されるポール役を演じたチャーリー・プラマー(Charlie Plummer)のインタビューが到着。

チャーリー・プラマーはモデルとしても活躍。エディ・スリマンの後任としてDIOR HOMME(ディオール オム)を率いたトップデザイナーのクリス・ヴァン・アッシュも認めDIOR HOMMEの2018年サマーキャンペーンに起用された。

さらに、トム・ホランドがスパイダーマン役を勝ち取った、映画『スパーダーマン:ホームカミング』でスパイダーマン役候補6人に選出されるなど、今最も勢いのある若手俳優の一人。

そんな2018年最も注目したい若手俳優チャーリー・プラマーがインタビューでリドリー・スコットとの仕事、映画『ゲティ家の身代金』の見どころから、日本との意外な繋がりまでを語っている。

Interview:チャーリー・プラマー

映画『ゲティ家の身代金』チャーリー・プラマー インタビュー:リドリー・スコット、クリス・ヴァン・アッシュも認めた才能 interview180524_getty-ransom_2-1200x771

チャーリー・プラマー「間違いなく僕にとっては大きなことだったと思う。」

——リドリー・スコット監督と実際に現場で仕事をしてみていかがでしたか?

まさに夢が実現したみたいだった。僕は、人生でずっと彼の映画を観てきた。彼は僕が尊敬している多くの人々と仕事をして来た。僕の全キャリアにおいて尊敬して来た役者たちと仕事をしてきたんだ。そして、彼が語ろうとしているストーリーを聞けたんだ。

また、彼がセットでどのように仕事をするのかを見ることができた。彼がどのように振る舞うのか。彼が役者たちとどのように仕事をするのか。プロダクション・デザイナー、コスチューム・デザイナーたちとどのように仕事をするのかを見れた。本当に素晴らしかったよ。僕はそのプロセスの中で、すごく多くのことを学んだんだ。

——現場での印象的なエピソードがあれば教えてください。

そうだね。たくさんあるよ。リドリーがキャストとやることで、僕が大好きだったことの1つは、毎週、週の最後に、みんなでディナーを一緒にすることだった。僕たちみんなで行くんだ。彼は僕たちを素晴らしいレストランに連れて行ってくれた。そして僕たちみんなでただ話すんだ。それがまず最初だった。

人間同士のつながりが第一だった。もちろん、それから僕たちは仕事をしに戻る。それでも、彼はとても楽しんでいるように見えるんだ。彼が常にそういう存在だというのは、僕にとって、とても印象深いことだった。

——あなたはヴェネチア映画祭でマストロヤンニ賞を受賞し、今後ますますご活躍が期待されます。今作はあなたのキャリアの中でもターニングポイントになるのではないでしょうか?

どうかな。僕は人々が今作を観ることにとても興奮しているよ。今作をとても誇りに思っているんだ。そして、この映画の仕事を一緒にした人々のことをとても誇りに思っている。人々が、どのようであれ、今作に感情移入してくれるのは素晴らしい。

でも間違いなく僕にとって大きな瞬間だよ。これは、僕にとってとても大きなスケールの初めての映画だった。だから、こんなに素晴らしい人々と仕事を出来るなんて、間違いなく僕自身のパーソナルライフの、そしてパーソナルなキャリアのターニングポイントだった。でも、この後に何が起きるかは、そのうちわかるよ。間違いなく僕にとっては大きなことだったと思う。

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チャーリー・プラマー「僕の祖父がサンスターという会社で働いていたんだ。歯ブラシを作っている。「GUM」をね。あの歯ブラシ知ってる?」

——日本の観客にとって、この映画の最大の見どころは何だと思いますか?どういうことを期待できますか?

たくさんのことを楽しめると思う。ストーリーのことは、あまりよく知らない方がより良いと思う。正直に言ってね。なぜなら、今作はスリラーだからだよ。脚本をすでに読んでいても、今作を観ていると、いつも次に一体何が起きるのかと思ったよ。それは、リドリーのようなエキスパートのフィルムメーカーが作っているからだと思う。本当にエキサイティングな映画なんだ。本当にいつも観客は気を張り詰めることになる。映画の中には、とてもたくさん印象深いアイコニックなシーンがある。だから、たくさん楽しみに出来るものがあるよ。

——日本の観客に向けてメッセージをいただけますか?

もちろんだよ。ハーイ、みなさん。僕はチャーリー・プラマーです。『ゲティ家の身代金』を映画館に観に行ってください。サンキュー・ソーマッチ。

——日本に行ったことはありますか?

日本に行ったことはあるよ。僕が10歳の時に。僕の祖父がサンスターという会社で働いていたんだ。歯ブラシを作っている。「GUM」をね。あの歯ブラシ知ってる?

——はい。

祖父は年に4回日本に行ってたんだ。それで僕を連れて行ってくれた。僕の人生で最高の時の1つだったよ。ポケモン・ストアに何度も何度も行ったんだ。日本が大好きだ。是非また行きたいよ。僕の大好きなところの1つなんだ。サンキュー・ソーマッチ。

チャーリープラマー(Charlie Plummer)プロフィール

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ニューヨーク生まれの若干18歳。2010年に子役で俳優デビューしドラマなどに出演、翌年TVドラマシリーズの『ボードウォーク・エンパイア』シリーズ8作目(2011年)にマイケル・トンプソン役で注目を浴びる。
その実力は徐々に評価され、2017年に公開された『Lean on pete(原題)』(日本公開未定)では、主役を務め第74回ヴェネツィア国際映画祭で新人賞を獲得。この賞はジェニファー・ローレンス(2008年)や、日本では2011年に映画『ヒミズ』で染谷将太と二階堂ふみが受賞するなど、世界中の実力派若手俳優が名前を連ねる賞だ。

さらに昨年日本でも公開された『スパイダーマン』の主役を務めるスクリーンテストに最後の6人まで残るなど、ブレイクまであと一歩に迫っている。

また、彼の魅力はその演技力だけでなく、中性的なビジュアルでモデルとしても注目を浴びている。

なんと世界的ブランド「DIOR HOMME(ディオール オム)」の2018年サマーキャンペーンの最新ビジュアルに起用され、イギリスの人気シンセポップデュオであるペット・ショップ・ボーイズらと共に参加。

同ブランドを率いたクリス・ヴァン・アッシュがアートディレクションを手掛けているビジュアルには、各界の一流のアーティストらと並び、圧倒的な存在感を放っている。

まだ、日本での活躍は少ないが、本作以降では『Behold My Heart』(日本公開未定)に出演を予定しており、2018年最も注目すべき若手俳優となること間違いなし!

巨匠リドリー・スコット監督作『ゲティ家の身代金』ストーリー

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1973年、日本をはじめ世界中を震撼させた誘拐事件。人質は世界一の大富豪であるアメリカ人石油王ジャン・ポール・ゲティの孫、ジョン・ポール・ゲティ三世。犯人はイタリア人左翼ゲリラ。

1,700万ドル(約50億円※)という破格の身代金もさることながら、50億ドル(1.4兆円)の資産を持つゲティがその身代金の支払いを拒否したことでも有名で、日本の新聞、週刊誌でも大きく報道された。

この事件の裏側で、誘拐犯と身代金を拒むゲティの間で戦い続けた人質の母親がいた。アビゲイル・ハリスは愛する息子の誘拐事件に直面し、ゲティに身代金の支払いの協力を求める。しかしそれを拒否された彼女は、息子の救出のため、誘拐犯に加えて、冷酷な大富豪に立ちはだかることに……。一般家庭の母はいかにこの2つの強敵に立ち向かったのか。(※事件が発生した1973年1月当時の為替レート1ドル=278.263円で算出)

『ゲティ家の身代金』

5月25日(金)全国公開!!

原題:『All the Money in the World』 監督:リドリー・スコット 脚本:デビッド・スカルパ 上映時間:133分 2017年アメリカ 全米公開:2017年12月25日
出演:ミシェル・ウィリアムズ、クリストファー・プラマー、ティモシー・ハットン、ロマン・デュリス、チャーリー・プラマー、マーク・ウォールバーグ
原作:ジョン・ピアースン著『ゲティ家の身代金』(ハーパーコリンズ・ジャパン刊)
配給:KADOKAWA
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