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11月30日(木)、東京・Bunkamuraオーチャードホールにて行われた、アイルランドが誇る国宝級バンド、ザ・チーフタンズ来日公演。1991年の初来日から数えて11回目となる今回の日本ツアー。日本を代表する和太鼓奏者・林英哲や沖縄音楽を代表する歌い手・古謝美佐子ら豪華出演陣も登場した貴重な来日公演をレポート。

11月30日(木)、東京・Bunkamuraオーチャードホールにて、アイルランドが誇る国宝級バンド、ザ・チーフタンズの公演が行われた。1991年の初来日から数えて11回目となる今回の日本ツアーは、矢野顕子やハンバートハンバートら数多くのゲストを招きながら、全国9カ所を回るコンサートを開催している。

このツアーは、バンドの結成55周年と、日本・アイルランドの外交関係樹立60周年を記念したもの。加えてこの日、会場には皇后陛下が行啓され、そこに居合わせた全ての人にとって一生忘れ難いだろう特別な一夜となった。

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Live Report:
2017.11.30(木)@Orchard hall

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はじめに、1962年の結成から55年の軌跡を振り返るビデオが上映。半世紀を超える音楽の旅に各々が思いを馳せる中、万雷の拍手に迎えられて7人のメンバーがステージに登場した。来年には80歳となるバンドのリーダー、パディ・モローニは今なお矍鑠とした振る舞いで、客席からの歓声に手を振り応えている。

コンサートの冒頭を飾ったのは、彼らのライブではお馴染みのアイルランド伝統音楽メドレー。フィドル、フルート、ハープ、バウロン、イーリアン・パイプ、ホイッスル、ギターが息の合ったアンサンブルを奏でると、アイルランドの郷愁が染み渡っていく。

途中、フィドル奏者のタラ・ブレーンが楽器を置き、ステージ前方に進み出て、リズミカルに床を踏み鳴らすステップダンスを披露。このダンスもまた音楽と同じく、アイルランドの歴史には欠かすことのできない伝統文化だ。その後、もう一人のフィドル奏者ジョン・ピラツキもステップダンスを踊り、上手から登場した兄のネイサン・ピラツキと共に息の合った舞踏で会場を盛り上げた。

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続いて、シンガーとして唯一ザ・チーフタンズの正式メンバーとなったケヴィン・コネフによるソロ歌唱へ。他のメンバーが伴奏を加えない、パブで歌っているかのような味わい深い歌声は、シャーン・ノスと呼ばれるアイルランド音楽の伝統的スタイルである無伴奏の歌唱を継承したものだ。

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ケヴィンの歌声に酔いしれた後、耳馴染みのある賑やかな楽曲が始まる。北米の伝統民謡“コットン・アイド・ジョー”は、彼らの十八番の一つ。アメリカで生まれたカントリーは、移民が持ち込んだアイルランドの伝統音楽をルーツの一端としているが、彼らの演奏はその歴史的な繋がりを証明するかのようだった。

彼らがシネイド・オコナーをヴォーカルに迎えて95年に発表した“フォギー・デュー”は、アリス・マコーマックが代わりに歌唱を担当。次に東京パイプバンドがステージに加わり、勇壮な行進曲“戦いへの行進”へと続いた。

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ここでパディ・モローニが「NASAの友人を紹介します」と話すと、スクリーンには2011年に宇宙で演奏を披露した、宇宙飛行士ケイディ・コールマンの映像が映し出される。彼女が宇宙に持っていった楽器は、パディ・モローニとマット・モロイから借りたホイッスルとフルートだった。今回のステージでは、当時の映像・音とバンドによる生演奏がシンクロする演出が行われた。

第一部の最後には、日本を代表する和太鼓奏者、林英哲が登場。力強い大太鼓、小気味良い鳴りの平太鼓など、大小様々な和太鼓をダイナミックに叩いて、アイルランドの旋律とコラボレーションしていく。伝統的なアイルランド音楽では、バウロンという手持ちのフレームドラム以外には基本的に打楽器が使われないが、林英哲の演奏はアイルランド音楽とも馴染みが良く、お互いの魅力を高め合っていた。

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第二部は、アパルトヘイト撤廃に尽力した南アフリカの偉大な指導者、故ネルソン・マンデラへ捧げた“トリビュート・トゥ・ネルソン・マンデラ”からスタート。アイリッシュ・ミュージックで踊るのが大好きだったという彼を追悼して、パディ・モローニが作った楽曲だ。

続いて、日本のコーラスグループANONAが登場すると、様々なアイルランドの歌を聴かせる歌もののコーナーへ。ケヴィン・コネフとアリス・マコーマックもハーモニーに加わり、美しい歌声の重奏を響かせた。

ここで、林英哲とともにゲスト参加が発表されていた沖縄音楽を代表する歌い手、古謝美佐子が佐原一哉とともに登場。三線を手に歌う、沖縄のゆったりとふくよかなメロディがアイルランド伝統楽器の響きと溶け合う。2曲目“童神”には、沖縄からもう一人の歌い手、上間綾乃も参加し、美しい歌声を聴かせていた。

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その後、ピラツキ兄弟と2人の女性ダンサー、さらに3人の日本人男性ダンサーまで加わって多様なコンビネーションのステップダンスが披露され、フィナーレへ。カントリー調の陽気なアンサンブルに合わせて、この日の出演者全員がステージ上に登場して演奏を繰り広げる。全てのメンバー、出演者が代わるがわるスポットライトを浴び、ソロでの演奏を次の出演者へと繋げていく。要所で感嘆の声や合いの手を入れ、それぞれのパフォーマンスにリアクションするパディ・モローニが優しい。最後は全員揃って圧巻の演奏を聴かせ、大団円となった。

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彼らが一度ステージを降りても鳴り止まない拍手。それを受けてメンバーが再び登場。パディ・モローニが「フランスの民謡で、この曲ではみんながスネーク・ダンスを踊るんだよ」と話し、最後の楽曲“アン・ドロ”を紹介して演奏を始めると、上手袖から手を繋いだダンサー達が今日の出演者達が踊りながら次々と出てくる。

その連なりは客席を降りて、お客さんも一緒に加わりながら見る見るうちに長い列となり、最後には一階会場の通路とステージ全体を埋め尽くすほどの人々が集結。老若男女も、プロもアマも関係なく、会場にいる人一人ひとりが主役となった、感動的な幕引き。その場にいるみんなが、素晴らしい演奏に合わせて満面の笑顔で踊っていた。

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text by 青山晃大
photo by 石田昌隆

2017年12月2日(土)長野、12月3日(日)神奈川、12月8日(金)八王子、12月9日(土)東京墨田区を残すのみ! アイルランドが誇る国宝級バンド、ザ・チーフタンズの来日公演は見逃せない!

EVENT INFORMATION

来日公演2017

2017.12.02(土)
OPEN 15:30/START 16:00
長野市芸術館 メインホール
ゲスト:矢野顕子

2017.12.03(日)
START 16:30
場所:神奈川・よこすか芸術劇場
ゲスト:矢野顕子、林英哲

2017.12.08(金)
START 19:00
東京・オリンパスホール八王子
ゲスト:ハンバートハンバート、ドリーマーズ・サーカス

2017.12.09(土)
OPEN 16:30/START 17:15
場所:東京・すみだトリフォニーホール 大ホール
ゲスト:ドリーマーズ・サーカス

詳細はこちら

オフィシャルサイト

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青山晃大

青山晃大

ライター

1983年三重県生まれ、音楽ライター。〈サイン・マガジン〉〈CROSSBEAT〉他で執筆しています。最近はアメリカのヒップホップ・シーンに夢中。

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