日本人ジャズ・アーカイブをコンパイルした話題のコンピレーション・シリーズ第2弾『シーナリィ・オブ・ジャパニーズ・ジャズ2』が、1月20日(水)に発売されることに。

コンピレーション『シーナリィ・オブ・ジャパニーズ・ジャズ2』が発売決定!

福居良の“アーリー・サマー”や中山英二の“アヤのサンバ”など、1970~80年代ジャズ・チューンをコンパイルした『シーナリィ・オブ・ジャパニーズ・ジャズ』の続編となる今作。選曲は原田和典が担当しており、〈ホワイノット〉や〈アケタズ・ディスク〉、〈トリオ〉など、幻の名門インディペンデント・レーベルの作品が多数収録。河野康弘の“ワルツ・フォー・ベイビー”や相澤徹カルテットの“デッド・レター”も含まれており、世界中のジャズファンが注目する日本人ジャズ・アーカイブを楽しめる内容に。

また発売に合わせて、新規復刻カタログを含む全48商品を対象にした「NIPPON JAZZ SPIRITS 和ジャズ傑作選 2021」キャンペーンが開催されることに。期間中は、「和ジャズ」の名盤の数々が特別価格にて販売される。原田和典に加え、再発企画「DEEP JAZZ REALITY」主宰・尾川雄介のコメントも到着しているので合わせてチェックしてみて欲しい。

福居良“アーリー・サマー”(YouTubeで1000万回以上視聴されている)、中山英二“アヤのサンバ”など再評価高まる1970~80年代ジャズ・チューンをコンパイルした一枚、『シーナリィ・オブ・ジャパニーズ・ジャズ』の発売から1年、続編を待ち望む声に大きく背中を押され、ここに、さらなる人気チューンを収めた『シーナリィ・オブ・ジャパニーズ・ジャズ2』が完成した。新たに〈アケタズ・ディスク〉、〈ホワイノット〉、〈タチバナ・レコード〉の原盤からも収録。昭和50年代の日本ジャズの熱気が、レーベルの枠を超えて一枚のディスクに収められている。前述の寺下+ランド組による“ドラゴン・ダンス”や、河野康弘のピアノと菅野正洋のヴィブラフォンが可憐に対話する“ワルツ・フォー・ベイビー”は、前述“アーリー・サマー”に迫る、海外のコレクター間で垂涎もののナンバー。こうした楽曲が、こうした演奏家が、収録されたオリジナル・アルバムが、リアルタイムの日本で大きく支持されたことがあったかどうか……40数年ジャズに浸ってきたぼくの実感では、「なかった」。雑誌の表紙を飾ったり、日本人ジャズメンの人気投票上位に登場する顔ぶれは「常に」といっていいほど同じだった。しかし、昭和の日本で誰のジャズがどの程度ウケていたかなんて、現代を生きる賢明な世界市民は歯牙にもかけない。いま聴いてどうなのか。来るのか来ないか、かっこいいかどうか。今聴くべき日本人ジャズがここにある

原田和典

日本のジャズが世界的に評価されるようになって久しい。欧米のジャズに行き詰まりを感じていた従来のジャズ・リスナーや、レア・グルーヴの延長として興味を持つ人、またスピリチュアル・ジャズ的なものを求めて触手を伸ばす人など、様々な方向からの注目があった。2000年代半ばになると「和ジャズ」という言葉が大きく取り沙汰されるようになる。和ジャズの「和」とは、日本を意味する「和」と昭和の「和」をかけたもの。中古レコード市場は活況を呈し、『和ジャズ・ディスク・ガイド』の刊行や、数多くのアナログ/CDの再発など、波はどんどん大きくなった。この波は一過性のものではなく安定した渦となり、今や欧米のジャズと並び、当たり前に日本のジャズ・ミュージシャンによる作品が聴かれるようになった。もちろん、一言で和ジャズと言っても、熱いハード・バップから流麗なピアノ・トリオまで、はたまたアグレッシヴなジャズ・ロックから抜き身のようなフリー・ジャズまでさまざまだ。ただ、日本人のミュージシャンが演奏すれば、そこには何かしら日本人的な趣が宿る。それは旋律かも知れないし、リズムかも知れないし、もっと奥深い、言葉では言い表せない揺らぎのようなものかもしれない。共感するも良し、郷愁を覚えるも良し、エキゾチシズムに酔うも良し、ただただ日本人ミュージシャンの才に感服するも良し。私たちの足元には、こんなにも刺激的で奥深い音楽世界が広がっている

尾川雄介/DEEP JAZZ REALITY

RELEASE INFORMATION

シーナリィ・オブ・ジャパニーズ・ジャズ2

日本人ジャズ・アーカイブをコンパイルしたコンピレーション第2弾が発売決定!〈アケタズ・ディスク〉〈ホワイノット〉など幻のレーベル作品を収録 music210113_jazz-va_9-1920x1920

2021.01.20(水)
期間限定価格:¥1,200(+tax)
アーティスト:オムニバス
Label:SOLID
品番:UVWA-1048
選曲・解説:原田和典

収録曲目:
1. ピラニア/辛島文雄『ピラニア』1976年
2. デッド・レター/相澤徹カルテット『タチバナ+2』1975年
3. ドラゴン・ダンス/寺下誠・ミーツ・ハロルド・ランド『トポロジー』1984年
4. イントラピット・フォックス:テイク1/小田切一巳トリオ『突撃神風特攻隊』1976年
5. カリフア/明田川荘之『アケタズ・エロチカル・ピアノ・ソロ & グロテスク・ピアノ・トリオ』1975年
6. ワルツ・フォー・ベイビー/河野康弘『ローマ・イン・ザ・レイン』1984年
7. ストレイト・ノー・チェイサー/丸山繁雄『YU YU』1987年
8. 7拍子/近藤等則『空中浮遊』1983年
9. メリーゴーラウンド/山口真文『マブミ』1981年
10. ソウル・トマト/宮坂高史カルテット『ソウル・トマト』1982年

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