Qetic Instagram 01 B

PR Presented by AWDR/LR2

京都を拠点に活動する4人組インストゥルメンタル・バンドNabowa(ナボワ)の前作『4』以来、3年2ヶ月ぶりとなるオリジナル・アルバム『DRAWINGS』。リリースに先行して、収録曲を全曲披露したライブをレポート。クリエイティヴ集団DRAWING AND MANUALが手がけた映像作品が全曲分DVDに収録されている『DRAWINGS』の世界観をいち早く体感。

Live Report: 5th Album『DRAWINIGS』先行レコ発< Drawing>
2017.07.15(土)@

【ライブレポ】Nabowa、最新作『DRAWINIGS』の世界観をクリエイティヴ集団DRAWING AND MANUALと描き出す nabowa_170715_001-700x466

インストゥルメンタル・バンドNabowaが、前作『4』以来、3年2ヶ月ぶりとなるオリジナル・アルバム『DRAWINGS』のリリースに先行して、収録曲全曲披露ライブを行うというので、興味津々で足を運んだ。この新作、CD(+DVD)に関して言えばアルバムタイトルが示唆しているように、クリエイティヴ集団DRAWING AND MANUALが手がけた映像作品が全曲分DVDに収録というか付帯されている。というわけで、今回の先行レコ発は、アルバムでのアプローチをライブで立体的に見せるという、よくよく考えてみるまでもなく相当にシビアな現場である。いかにNabowaが完成したニューアルバムの世界観をいち早くオーディエンスに届けたいのか? がわかるというものだ。

会場のWWWのエントランスでは、事前に告知されていた通り、この新作を全曲収録したカセットテープが配布される。今、機能するカセットデッキもウォークマンも簡易なテレコすらないことを猛烈に残念に思いながら、なんとかして聴いてみようと密かに思った。最近、アナログレコードに次いで注目される音楽ソフトであるカセットテープは、単におしゃれなだけではないのだ——などと思いつつ、フロアに入ると今もらったカセットと同じアートワークがステージの背景に投影されている。物語は始まっている、そんな連続性を生み出していた。ステージ上の演出がまた素晴らしく、クラシカルなベッドサイドランプからスタンドライト、植物などが楽器とともに並び、さしずめNabowaのリビングルーム。さらに映像をメンバーが見られるように鏡もいくつか置かれていたというのだ。なんとメンバーに優しい演出なのだろう。

【ライブレポ】Nabowa、最新作『DRAWINIGS』の世界観をクリエイティヴ集団DRAWING AND MANUALと描き出す nabowa_170715_005-700x466

開場BGMが途切れると、場内にアンプの唸りが聴こえるほどのフロアの集中力の中、メンバーが登場。アルバムの曲順通り“Slipper de”でスタート。ループする景山奏のギターに、川上優のバスドラ、堀川逹のベースと音が重なって行くのだが、音源より少し長い。映像は男性と靴の映像がカットアップされ、謎解きのイメージだ。続く“Ping Pong”では山本啓(Vl)のギター・リフ的な奏法、イヤホンで音楽を聴きながら踊る男性の映像が解放と官能へ導く。ちょっとハードボイルドで予測不能な映像が演奏と相まって開放感だけじゃない不穏な緊張感を生み出すのが体感的にユニークだ。もちろん、誰もが同じ感情を持つわけではないだろう。それもこの楽曲に対するMV、しかもそれをリアルタイムの伸長に合わせて展開するダイナミズムよっている。

【ライブレポ】Nabowa、最新作『DRAWINIGS』の世界観をクリエイティヴ集団DRAWING AND MANUALと描き出す nabowa_170715_022-700x466

【ライブレポ】Nabowa、最新作『DRAWINIGS』の世界観をクリエイティヴ集団DRAWING AND MANUALと描き出す nabowa_170715_013-700x466

打って変わって牧歌的なニュアンスのある“Ooh la la”では子供の実写とアニメーションの融合。再び4人に戻って、優しいバイオリンとピアニカのユニゾンから歩くようなテンポを持った、“Bell”では、深呼吸するような演奏と紙飛行機が世界旅行するような映像が見事にリンクし、もはや劇伴をライブで楽しんでいるような心地さえ覚えた。そう。それぐらい楽曲と映像は分かち難く、この日のDRAWING AND MANUALの役割はVJの域を超えていたのだ。

もちろん、その場で音にリアクションしながら生成されて行くVJも有機的な変成のダイナミズムを有しているが、NabowaとDRAWING AND MANUALがこの日この場所で発生させたコラボレーションは、良い意味でそもそもストーリーがある。緊張感に溢れた序盤のことを良い意味で忘れるぐらい、5曲が演奏された頃にはひとまとまりの表現として気楽に楽しめるようになっていた。

演奏があまりにも楽しいためか、主にMCをする山本以外に、景山もハンドマイクでDRAWING AND MANUALの凄さ、よくぞ全曲MVを作ってくれたと感謝の言葉を述べる。何よりステージ上が愉快・痛快なヴァイブスに溢れているのが伝わる。

【ライブレポ】Nabowa、最新作『DRAWINIGS』の世界観をクリエイティヴ集団DRAWING AND MANUALと描き出す nabowa_170715_019-700x466

石角友香

石角友香

ライター

大阪府出身。関西版ぴあ編集部で音楽コーナーを担当したのち独立。関西発信の今や幻(?)の音楽/カルチャー誌「MaMAマガジン」編集長を経験。現在は東京在住。音楽ポータルを中心に主に日本のバンド/アーティストのインタビュー、ライブレポート、特集記事の編集・ライティングを行う。音楽以外にも著名人の仕事上の失敗談や仕事観を探る週刊企画の編集や、企業誌なども担当。また、「FUJIROCK EXPRESS」の速報レポートや会場レポートを届けるチームに’13年から参加。10数年 観客として参加していたFUJIROCKを違う角度で体験中。

Qeticの最新情報をチェック!

友だち追加数