7月の三連休に山梨の玉川キャンプ村にて開催された<rural>は2009年よりスタートし、ノンスポンサーにインディペンデントな企画と運営、最初は誰も気にとめない小さなパーティーだった。それが、たった5年でリミテッドの500人をあっという間に越え、臨時に用意したキャンプサイトと駐車場用のスペースもほぼ埋め尽くされるという勢いまで達した。

何より他のパーティーにはないコアなブッキングや“分かる人だけ来れば良い”といったどこにも媚びないそのアンダーグラウンドな姿勢にも注目が集まっている。今年も初来日となったルーマニアのテクノDJ Cezarをはじめ、貴重な来日となったCio D’Or、TR-101として出演するSleeparchive とDJ Peteがそれぞれ個人名義での2ギグを行うなど、贅沢かつ独創的なラインアップに注目が集まった。国内からは、DJ NOBU、Gonno 、Koheiなど日本のアンダーグラウンドを代表するアーティストばかりが揃った。

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今回のパーティーで特に印象に残ったのが、まず初日のRODHADだ。ベルリン仕込みの固いハードなミニマルサウンドを得意とするアーティストが中心の中、RODHADの地を這う太いベースラインに、メロディアスで叙情的な音はとても印象深かった。森林に溶け込む心地良いディープ感に酔いしれながら、暗闇から青白い朝へと移り変わってゆく最高の瞬間を味わうことが出来た。野外の醍醐味はこういった自然現象による演出を味わえることでもある。

続いて、登場からその存在感に圧倒されたのがCio D’Orである。とにかくスタイリッシュで、異色を放つビジュアルとは裏腹に男顔負けの力強いテクノサウンドで長時間に渡り、オーディエンスをグイグイ引っ張っていくプレイは圧巻だった。