Yogee New Waves「CAN YOU FEEL IT TOUR」最終公演の三宅正一によるライブレポートが到着

Music ｜ 2018.12.17 Mon

Yogee New Wavesのワンマンツアー＜CAN YOU FEEL IT TOUR＞。Zepp DiverCity TOKYOで開催されたその最終公演の三宅正一によるライブレポートが到着。

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Yogee New Waves
「CAN YOU FEEL IT TOUR」

11月18日の浜松からスタートし、全国8都市を回ったYogee New Wavesのワンマンツアー「CAN YOU FEEL IT TOUR」の最終公演が12月13日に東京のZepp DiverCity TOKYOにて開催された。バンドにとって単独公演としては過去最大キャパシティとなる本公演のチケットはソールドアウト。定刻時間をやや過ぎ満員のフロアが開演を待ち望んでいる中でステージバック幕に上映されたのは、これまでのYogee New Wavesの足跡を振り返るオープニング映像だった。そこからおなじみのSEであるMadlibの「stormy」とともに角舘健悟（Vo&Gt）、粕谷哲司（Dr）、竹村郁哉（Gt）、上野恒星（Ba）、サポートパーカッションの松井泉がステージに登場し、1曲目「Understand」が胸の高鳴りを少しずつ解放していくような様相で鳴らされた。2曲目の「Ride on Wave」も同様だったが、各楽器のフレーズを丁寧に重ねじっくり紡がれていくアンサンブルと歌にバンドのグッドゴンディションぶりが感じられる。3曲目は、今回のツアーから初参加となるサポートキーボード、高野勲を迎え、いきなりの新曲「Good Night Station」を披露。Yogee らしい豊潤なロマンと人肌のエモーションが滲むミドルテンポのサウンドの上に角舘のポエトリーリーディングも乗るグッドソングだった。

最初のMCで角舘が「今日は新曲をいっぱいやります」と告げる。続いて「そうしたら深いところに行きましょう」とオーディエンスに呼びかけ「C.A.M.P」が始まった。ここでメロウなサイケデリアを形成すると、続く「PRISM HEART」でメインのギターリフを軸にミニマルかつスケールの大きなサウンドスケープを広げてみせる。6曲目に鳴られたのが第2の新曲「Emerald」。ベーシックなヒップホップからのリファレンスも感じさせるビートを擁したサウンドは、スローでありながらもグルーヴィーで、繊細な情感が込められている歌の像はどこか初期の名曲「Hello Ethiopia」を彷彿させるものがあった。演奏のみならず角舘の歌も特有のグルーヴをまとっていて、フロアにいる一人ひとりの身体が静かに揺れていた。次も新曲「Sunken Ships」。これは波の音のSEを引き連れて角舘の弾き語りによって編まれ、親密なラブソングが描かれていることが伝わってきた。そして、これまでYogeeのライブのハイライトを数多く飾ってきた代表曲の一つ「Climax Night」へ。この序盤から中盤にかけて設けられたディープゾーンは、BPMの遅速に左右されない現在進行のYogeeサウンドの説得力を濃密に味わうことができた。「CAN YOU FEEL IT TOUR」というツアータイトルをあらためて噛みしめる。

二度目のMCを経て、「東京の曲をやります！」という角舘の合図から始まった「Sunset Town」を皮切りに、後半に向けて徐々にオープンマインドなムードを解放していく。もはや堂々アンセム化している「Fantasic Show」、会場が過不足のない多幸感に包まれた「Boyish」、さらにアンサンブルの面でもアティチュードという意味においても間違いなく今だからこそ体現できるSUGAR BABE「DOWN TOWN」のカバー、さまざまなダンスシーンをコラージュした映像とともに繰り広げたアフロアライクな「Tighten Up（Session）」、そこからシームレスに繋げた「CAN YOU FEEL IT」、そしてメジャーデビュー以降のYogee New Wavesのポップネスが最高の状態で開花した「Bluemin’ Days」と「Summer of Love」を響かせ本編は幕をおろした。

アンコールが終わり、メンバーがステージを去ったあとにバック幕に映し出されたのは──2019.03.20 RELEASE 3rd ALBUM「BLUEHARLEM」というニュースだった。そう、冬を越えた2019年春、Yogee New Wavesから新しい音楽の便りが届く。きっと、そのときはすぐにやってくる。

SET LIST

01. Understand
02. Ride on Wave
03. Good Night Station　※新曲
04. C.A.M.P
05. PRISM HEART
06. Emerald　※新曲
07. Sunken Ships　※新曲
08. Climax Night
09. Sunset Town
10. Fantasic Show
11. Boyish
12. DOWN TOWN（Cover）
13. Tighten Up（Session）
14.CAN YOU FEEL IT
15.Bluemin’ Days
16.Summer of Love
EN
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Good Bye