昨年、発表された日本忍者協議会とエイベックスによる「NINJA PROJECT」。東京味の素スタジアムで行われた<a-nation 2018>には、全身を朱もしくは漆黒で覆った謎の集団が登場し、重力を無視した回転技を次々に披露、オーディエンスを沸かせた。

NINJA PROJECTとは

彼らの正体は、エクストリーム・スポーツとして注目を集めているトリッキングで、アジア人初となる世界チャンピオンに輝いた「Daisuke」をはじめ、世界的プレイヤーを擁する「TOK¥O TRICKING MOB(トーキョー・トリッキング・モブ)」のメンバーたち。同時に発表されたティザー映像には、これまた世界を股にかけて活躍し、日本を代表するパルクール集団である『monsterpk(モンスターピーケー)』の姿もあり、まさに現代版の「NINJA」としか表しようのない人間離れした動きを披露している。

NINJA PROJECT 2018 FALL

以降、忍者らしく謎多きプロジェクトとして、その全貌は明らかにされて来なかったが、今回、突如発表されたMVによって、彼らの存在意義の一面が明らかになった。

「NINJA PROJECT」には、それぞれ朱色と漆黒をチームカラーとした「BLOOD WILL TELL(ブラッド・ウィル・テル/血は争えないの意)」と「DARKEST BEFORE DAWN(ダーケスト・ビフォー・ドーン/夜明け前の闇が最も深いの意)」の2組が存在。それぞれが異なる理想を掲げ、対立しながらも、音楽とパフォーマンスを通じて、「NINJA」という日本が誇るカルチャーを “世界に発信する” という共通目的を果たしていく。

「NINJA PROJECT」のパフォーマンス集団「BWT」と「DBD」がゲストを迎えたMVを公開|Leon Fanourakis、Awichらが参加 music190329_ninjaproject_main-1200x800

「NINJA PROJECT」のパフォーマンス集団「BWT」と「DBD」がゲストを迎えたMVを公開|Leon Fanourakis、Awichらが参加 music190329_ninjaproject_1-1200x800

トリッカーとトレーサー(=パルクールアスリート)に加え、「UNVISION(アンヴィジョン)」を率い「WORLD OF DANCE Final 2016」で日本人として初代世界チャンピオンに輝いた「GENDAI(ゲンダイ)」をはじめ、SNSにアップした自身のダンス動画に、クリス・ブラウン(Chris Brown)やブルーノ・マーズ(Bruno Mars)からリアクションが届くなど、唯一無二の“HIP-HOP”ダンスで注目を集めている「Honoka Moriyama(ホノカ・モリヤマ)」など、世界トップクラス、日本屈指のダンサーたちが集い、2つのチームを形成している。

今後は、各々が作品ごとに異なるフィーチャリング・ボーカルを迎えたオリジナル楽曲を発表しながら、さらに多分野のトップ・アスリートやアーティストらを募り、これまでにない伝統と未来を融合させた“NINJA”パフォーマンスを行っていく予定だ。

今回、第1弾楽曲として、BLOOD WILL TELLがBAZOOKA!!!「第8回高校生ラップ選手権(2015年)」とAbemaTV「ラップスタア誕生!シーズン2(2017年)」にて、見事優勝を勝ち取った期待の新進気鋭ラッパー「Leon Fanourakis(レオン・ファノラキス)」と、沖縄出身でアメリカへの留学経験を持ち、ウチナーグチ(沖縄語)と英語、日本語を自在に組み合わせた唯一無二のスタイルで、HIP-HOP界とR&B界を牽引するディーバの「Awich」をフィーチャリングに迎えた「HOKAGE (ホカゲ)」を発表。

DARKEST BEFORE DAWN が東南アジアで高い人気を誇り、日本へ活動拠点を移してからも、シンガポール最大規模の音楽フェス<BayBeats Festival>へ出演するなど精力的に活動し、国内でもCRYSTAL LAKEやSHADOWSなどのツアー・サポートを務め、ラウド界で頭角を現わしつつあるNOTHING TO DECLARE(ナッシング・トゥ・ディクレア)のボーカル「Mas」を迎え、「BRGHTST BLCK(ブライテスト・ブラック)」を公開した。

BLOOD WILL TELL – HOKAGE feat. Leon Fanourakis & Awich(Music Video)

DARKEST BEFORE DAWN – BRGHTST BLCK feat. Mas from NOTHING TO DECLARE(Music Video)

いずれのトラックも、DiploやNERVOなどの世界的なアーティストのリミックスを手掛ける一方で、”Japalanta(ジャパランタ)” や “Trapanese(トラッパニーズ)” と呼ばれる「雅楽トラップ」の第一人者としてアジアに先行して欧米から高い評価を得ている「Radical Hardcore Clique(ラディカル・ハードコア・クリーク)」がプロデュースを手掛け、これまでにないオリエンタルでボーダレスなHIP-HOPとLOUD-ROCKを完成させた。

コレオグラフは、ミッシー・エリオットや、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)をfeat.に迎えたウィル・アイ・アム(will.i.am)のMVでコレオを手掛けるなど、多くの国内外メジャー・アーティストの作品やCMなどで振付や演出を行って来た「Hidali(ヒダリ)」のオリジナル・メンバーが、このプロジェクトのために再集結。コンテンポラリーからアニメーションまで、幅広い動きの演出で目を喜ばせる。

VimeoでSTAFF PICを幾度も獲得、つい先日行われたアジア・ツアーでも高い評価を得るなど、世界的な映像クリエイション・チーム「BRDG(ビー・アール・ディー・ジー)」が手掛けたコンピューター・グラフィックスにも要注目だ。テクノ法要などでも話題の「Ken-ichi KAWAMURA(ケンイチ・カワムラ)」が制作を担当し、巨大なLEDに投射され、それを背にメンバーがパフォーマンスを行った。

元々、何にも頼らず、自らの力で世界に挑戦し、様々な分野で高い評価を勝ち得て来たメンバーが、今、世界から大きな注目を集める「NINJA」の名の元にコラボレーションすることで、より高く大きな飛躍を見せんとするのが、このプロジェクトだ。クール・ジャパンを凌駕し、世界が日本に誇るクレイジー・ニッポンを体現する日は近い。

NINJA PROJECT Official Web Site