ソニフィデア合同会社が、千葉県・市川市役所第一庁舎の1階にベンチ型サウンドアートを設置し、オープンスペースの音響空間を演出した。庁舎でのサウンドアートの常設は国内初の試みとなる。
及川潤耶のサウンドアート『Ruhe:夢見る貝』が千葉県・市川市新市庁舎に登場!
1月に全面オープンした本庁舎1階にはワンストップサービス窓口のほか、人やモノとの出会いを創出する市民交流スペースが新たに設けられている。ソニフィデア独自の特許技術を活用して開発が進められた今回の音響装置は、そのスペースの一角に設置された。
本作品『Ruhe:夢見る貝』は、市川市の歴史からインスピレーションを受けて制作された。作品に手をかざすことで、来場者はインタラクティブに音が生まれるアート空間を楽しんだり、開放的な空間に心地よく溶け込む音を聞きながら休憩することができる。
また、この空間だけの音響体験を味わえるように、オリジナルの音響拡散システム「サウンドディフューズスピーカー」を採用。国際的に活躍する音響空間作家・及川潤耶の視点で、有機的で現代的な潤いと安らぎの「Ruhe(ドイツ語で“憩い”)」が表現されている。本人のコメントも到着しているので、合わせてチェックしてみてほしい。
作品『Ruhe:夢見る貝』について
先進的なコンセプトを掲げている市川市新庁舎の音響空間を演出するにあたって、地域の特徴を視野に入れながら、持続的に環境に寄り添う作品の形態を考えました。感性を深めるアートとしてだけでなく、環境と一体となった休憩空間としての機能を持たせています。
このような観点から導入されたサウンドアートは、芸術文化はもとより、ICT音楽、教育、自然、テクノロジー、身体と聴覚を通じた健康福祉など、多様な視点から社会に貢献する意義を持つでしょう。Ruhe(ルーエ)とはドイツ語で、静寂や休息、心の平穏を表します。この作品はただ動かすだけでなく、「待つ・止まる」という状態を取り入れることで旋律を生み出します。自分の心身や呼吸と向き合いながら、Ruheの空間を味わってほしいと思います。
及川潤耶
プロジェクト概要
企画・監修:ソニフィデア合同会社
設計協力:かめ設計室
植栽協力:山越健造デザインスタジオ
制作協力:有限会社村上建築工房/株式会社土谷不動産/ZKM/Penguin Creation
設営協力:株式会社スタンドオフ/株式会社アンカー工芸
機材協力:株式会社シンタックスジャパン/株式会社エムアイセブンジャパン/システムサコム工業株式会社
技術協力:有限会社アルファーコム
会場サイン:おいたまい
設営アシスタント:加藤康司
記録アシスタント:平山好哉