渋谷未来デザインによるパブリックアート研究プロジェクト<新しい実存 – New Existentialism>が、バーチャルミュージアム「Unexistence Gallery」と渋谷「HULIC &New UDAGAWA」にて実施中だ。
渋谷未来デザインによるアートプロジェクト<新しい実存 – New Existentialism>が始動
“毎日に「and」と「New」を”というコンセプトを掲げた本企画は、ヒューリックとの協働により、公共空間やオープンな空間にアートを実装することで、多様なクリエイターやアーティストとまちとのつながりを強め、創造文化都市渋谷にふさわしいまちづくりを目指すもの。審査員である長谷部健渋谷区長・佐藤夏生(EVERY DAY IS THE DAY)、齋藤精一(パノラマティクス)、浦谷健史(ヒューリックプロパティソリューション)、Licaxxx(DJ)により、複数の企画から本プロジェクトが選ばれた。
会場では、小林健太、平田尚也、やんツーによる写真や彫刻、メディア・アートといった作品を様々な方法で展示。それまで「虚」として在ったものを「実」として入れ替えてみることで生成される異なる意味の場を軸に、作品の実存とは何か、またそれらを鑑賞すること、所有することの意味を捉え直す試みとなっている。
またプロジェクト始動に伴い、浦谷健史(ヒューリックプロパティソリューション)と李明喜(デザインチームmatt/アカデミック・リソース・ガイド)は以下のコメントを寄せている。こちらも是非一読してほしい。
分離派建築会の時代から、建築と芸術は複雑かつ密接な関係にありました。今回のプロジェクトは「渋谷」というアーティスティックな街を舞台に、建築と芸術をよりインタラクティブに絡ませようという試みです。渋谷未来デザイン様のご協力を得て、アーティスト選定のコンペを開催しましたが、結果的にコロナ禍の時代を象徴した、リアルとバーチャルを融合させた渋谷らしいアートが実現しました。この「しかけ」と「リアルな場」、そして「バーチャルな場」が未来の渋谷に寄与することを期待します。
浦谷健史
インターネットが日常生活に深く浸透し、現実空間とバーチャル空間がシームレスに融合するこの世界で、私たちの感覚は拡張する現実によって規定されているといえます。さらに、ウィズコロナ/ポストコロナの時代においては、バーチャル空間が、創造やコミュニケーション、あるいはマーケットの空間として、新たな現実となりつつあります。
本プロジェクトでは、都市と建築のあいだの貫通通路にバーチャルギャラリーを接続することで、こうした時代におけるアート作品のあり方に問いを投げかけます。バーチャル空間に「作品がある」ということはどういうことなのか? バーチャル空間でしか創造できないアート作品を体験するということはどういうことなのか? 貫通通路の壁紙は、バーチャルギャラリーという作品の実態からの切り取られたイメージであり、バーチャルギャラリーへの都市からの入口になります。都市とバーチャル空間が混じり合う環境での新しいリアリティをHULIC &New UDAGAWAに現出させます。
李明喜
INFORMATION
新しい実存 – New Existentialism
日程:2021年3月17日(水)~
会場:Unexistence Gallery、HULIC &New UDAGAWA 1F貫通路
参加作家:小林 健太、平田 尚也、やんツー
主催:ヒューリック株式会社、一般社団法人 渋谷未来デザイン、Unexistence Gallery
監理:T&C JAPAN
企画:Unexistence Gallery
企画ディレクション:李 明喜
デザイン:松見 拓也
バーチャルギャラリー制作:原 淳之助、平田 尚也、松見 拓也、やんツー
壁紙制作:平田 尚也、松見 拓也
PR・コーディネート:一般社団法人 渋谷未来デザイン、株式会社ブーマー