是枝裕和、初の韓国映画がカンヌ国際映画祭に正式出品｜「梨泰院クラス」出演のイ・ジュヨンが追加キャストに

映画監督・是枝裕和の最新作にして、初韓国映画となる『ベイビー・ブローカー』が、5月17日（火）から28日（土）（現地時間）に開催予定の第75回カンヌ国際映画祭の「コンペティション部門」に選出され、正式出品が決定した。

是枝裕和最新作がカンヌ国際映画祭「コンペティション部門」に選出

『ベイビー・ブローカー』は“赤ちゃんポスト”に預けられた赤ん坊を巡り出会っていく人々が描かれるヒューマンドラマ。これまで、2004年『誰も知らない』では主演を務めた柳楽優弥が「最優秀男優賞」を受賞、2013年『そして父になる』では「審査員賞」を受賞、2018年『万引き家族』では「パルムドール」を受賞している是枝監督作品だが「コンペティション部門」に選出されるのは、『万引き家族』から4年ぶり、6回目となる。

また本作は、韓国の製作・俳優陣と長年温めてきたオリジナル企画を映画化した是枝監督初の韓国映画だ。キャストには、2020年アカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』でも主演を務めたソン・ガンホが主演を務めることが発表されている。

「梨泰院クラス」出演のイ・ジュヨンが追加キャストに

さらに今回、ポスタービジュアル、追加キャスト情報が解禁。本作には、ソン・ガンホのほか『MASTER/マスター』のカン・ドンウォン、『空気人形』のペ・ドゥナ、“IU”としても活躍するイ・ジウンの出演が発表されたキャストに加え、日本を始め世界的にも話題を呼んだ2020年の韓国TVドラマ『梨泰院クラス』で、主人公が経営する居酒屋の料理長マ･ヒョニ役を演じたイ・ジュヨンが出演することに。本作では、ペ・ドゥナとコンビを組んでブローカーたちを追うイ刑事を演じる。

そして日本では6月に全国公開となることが決定。カンヌでの吉報に期待を寄せながら、ぜひ本作の公開をお楽しみに。

6回目だからといって嬉しくないかと言ったらそんなことはありません。
異国での、言語や文化の違いを超えた今回の共同作業を高く評価して頂けて、僕だけでなくスタッフ、キャスト皆が報われたとホッとしています。4年ぶりのカンヌ参加になりますが、コロナ禍だけではなく、世界が大きく揺れる時代に映画を作り続けること、そして、世界に届けることの意味を考える良い機会にしたいと思います。

是枝裕和