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正体不明のカリスマグラフィティアーティスト・バンクシー(Banksy)。昨年末には、誰もが一度は見たことがある作品「風船と少女(Girl with Balloon)」がオークション落札と共に、額縁に仕掛けられた装置によって突如裁断された。オークションに肯定的な立場をとっていないとNYTimesで語っていたカルト的アーティストのその絵は、価値が上がったとも言われており、世界中をあらゆる角度で驚かせることになった。

上記のような奇想天外のアイデアやゲリラグラフィティーなど、アクションが起こすたびに世間の倫理観/価値観を揺さぶってきたバンクシーのものと思われる絵が、東京・東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)の日の出駅で発見されたと話題になっている。

A Banksy rat, Tokyo

その絵には傘を差し、ビジネスバッグのようなカバンを持ったねずみが描かれている。BBCがバンクシーの軌跡をまとめた記事には、バンクシーが描く象徴的な動物の一つとしてネズミを取り上げられており、そのシンボルは反体制的なアンチヒーロを描いているとのことだ(考えてみれば、日本のサラリーマンのことを仄めかしているのかもしれない)。

しかし、どうやら見つかったのは新しい作品ということではないようで、ハフィントンポスト(JP)の記事によると、iTunes Storeで配信されている2010年の映画『バンクシー監督作品 イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』にその絵が映っているとのこと。また同記事内に指摘されているように、バンクシーは映画公開と同年にLA Weeklyに「A Banksy rat, Tokyo」と題したねずみの絵を紹介している(LA Weekly記事内のメイン写真をクリックするとギャラリーが閲覧できる)。

同様にSNSでも「新しい作品ではなく、数年前から存在していた」という説が大多数に見受けられる。ファンたちによってバンクシーの情報が可能な限り網羅されているサイト・Banksy unofficialには、その絵とほぼ同じもの(もしくはそのもの)が「Banksy in Tokyo – 2003」と題され、アーカイブとして閲覧可能になっている。

現在、防潮扉に描かれたその絵は騒ぎになることを防ぐため、そして本物のバンクシーの作品なのかを明らかにするために都が保管しているとの報道。この落書き(作品?)の行方はいかに。

参照した記事:artsyNYTimesBBCハフィントンポスト(JP)LA WeeklyBanksy unofficial

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船津晃一朗

船津晃一朗

Qetic編集部

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