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新進気鋭の写真家・映像作家の奥山由之による写真展<白い光>が東京・品川のキヤノンギャラリーSで開催されることに。

2011年に『Girl』で第34回写真新世紀優秀賞を受賞し、鮮烈なデビューを飾って以降、『BACON ICE CREAM』(パルコ出版、2015)『As the Call, So the Echo』(赤々舎、2017)など、続々と作品集を発表している彼。おぼろげに移ろいゆく風景を収めた写真やポートレートで若者を中心に人気を集め、ポカリスエットなど広告写真のほか、GUのテレビCMやサカナクション、never young beachらのミュージックビデオを担当するなど、広告・雑誌の仕事も手がけ幅広く活躍している。

never young beach「うつらない」

サカナクション「スローモーション」

今回展示される作品は、すべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントされたもので、かつてない新たな試みで展示会場内は「写真を見る」という行為について再認識できる空間構成になっているとのこと。

今回の展示に際して、奥山由之本人からのステイトメントも届いている。展示の趣意が伝わる詩的な内容となっている。

白い光
ステイトメント

どこまでも深い海の水面を撫でるようにして、漆黒の闇を進む。
聞こえるのは、波の呼吸と、エンジン音。
夜の茂みに目が慣れるころ、遠くにちらほらと見える、白い光。
そろそろだろうか。揺られ続けて小一時間。
目を凝らして探したあの景色と肌寒さを、よく思い出す。

白い光は、夜明けを待たずして、1隻、また1隻と集まる。
やがて聞こえる演歌の合図と共に、網を投げ入れ、仕事が始まる。
時折視界を晴らすカメラの閃光…。

ふと、目を凝らして認識しようとする行為に、懐かしさを感じた。
僕らはいま、空間のみならず自己を取りまく全ての情報や環境を照らし出し、にも関わらず、受け身の
姿勢で、時折現れる「分からない」という感情から目を背けている。やがて加速する周辺視野への
散漫とした意識は、局所への注力を緩ませ、深度の浅いカラフルな大地を眼下に広げるのだろう。
未だ視覚や知覚は、” 視ること” と” 見ること” の境界を認識出来ているだろうか。
詩的に言えば、視えることで見えなくなったものがあるのではないか。
果たして、写真はいま、認識の対象にあるのか。

目を凝らし、光を照らす。

その光の先には、何がある。

EVENT INFORMATION

奥山由之個展「白い光」

奥山由之が個展「白い光」を3月より開催|作品は全てキャノンの大判プリンター「imagePROGRAF」で印刷 y-okuyama-1200x1791

2019.03.07(木)〜04.15(月)※休館日:日曜日・祝日
OPEN 10:00 / CLOSE 17:30
キヤノンギャラリー S(住所:東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー1階)
入場無料
詳細はこちら

奥山由之

船津晃一朗

船津晃一朗

Qetic編集部

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