<CAMP FLOG GNAW CARNIVAL 2017>レポート

10月だというのに気温は38°Cを超え、「今年1番の暑さ」と皆が口を揃えた日は、同時に「今年1番の熱さ」でもあった。ドジャースがワールドシリーズを戦っていたのだ。

気温と地元球団の躍進で街中が沸き立つLA。

しかし、LAの若者たちにはもう1つアツいイベントがあった。

アーティスト集団「OFWGKTA」のリーダー・Tyler, the Creatorが主催するフェス<CAMP FLOG GNAW CARNIVAL 2017>が10月28日(土),29日(日)に開催されたのだ。

地元LAで頭角を現し、今や世界的な人気を誇るOFWGKTAとTyler, the Creator。

彼が地元でフェスを開催するとなればファンは全員集合。今年のラインナップはA$AP Rocky / Migos / Lil Yachty / Kid Cudi / Solangeなど錚々たるメンツ。

もちろん主催のTylerやOFWGKTAのメンバーもクレジットされている。

日本からは水曜日のカンパネラも出演。Tylerから直々にお呼びがかかり、LAに初登場となった。

会場はダウンタウンから程近いエクスポジション・パーク。快晴となった2日間、この広い会場をソールドアウトさせるほど多くの来場者が押し寄せた。

【レポート&スナップ】<Camp Flog Gnaw Carnival 2017>ウォーターボールでLAに舞う miyata-17_01-700x465

エントランスを抜けると同パーク内にあるスタジアムの外壁に「WELCOME TO CAMP FLOG GNAW」の文字。

【レポート&スナップ】<Camp Flog Gnaw Carnival 2017>ウォーターボールでLAに舞う miyata-17_02-700x465

観覧車などのアトラクションがいくつも設置された、まさにTylerの世界観が詰まったテーマパークだ。

【レポート&スナップ】<Camp Flog Gnaw Carnival 2017>ウォーターボールでLAに舞う miyata-17_03-700x465

オフィシャルグッズを求める長蛇の列を横切り、水曜日のカンパネラが出演するステージへ向かう。

オンタイムとなり、集まったLAっ子たちがステージの方を向いてライブスタートを待っているが、コムアイが登場したのはなんとステージ後方。度肝を抜かれた人々が走って彼女の元へ集まる。

【レポート&スナップ】<Camp Flog Gnaw Carnival 2017>ウォーターボールでLAに舞う miyata-17_04-700x465

完全にLAっ子たちの気持ちを掴んだコムアイは歌いながらフロアを走り回り、それを皆が飛び跳ねながら追い掛けるという、側から見れば異様な状況。最後にはウォーターボールでフロアを駆け巡った。

これが日本が世界に誇る“WEDNESDAY CAMPANELLA“。

【レポート&スナップ】<Camp Flog Gnaw Carnival 2017>ウォーターボールでLAに舞う miyata-17_05-700x465

自信に満ちた表情でパフォーマンスする彼女の姿と、驚きの連続で目が点になった聴衆の姿が、この日インスタグラム上でたくさんシェアされたに違いない。

水曜日のカンパネラが大好きで、ライブを観るために日本にも行ったことがあるというファンをキャッチした。

【レポート&スナップ】<Camp Flog Gnaw Carnival 2017>ウォーターボールでLAに舞う miyata-17_06-700x465

「一見クレイジーにも思える彼女のスタイルが最高にクール」とのこと。きっとTylerも同じ意見なのだろう。

その主催者Tylerはと言うと、時折会場内に姿を現し来場者をびっくりさせる。「ギャー!」と聞こえるので何かと思ったらTylerが200人くらいの女の子に追い掛けられていた。彼のお茶目なサービス精神もまた若者のハートを掴んでいる。

週末の2日間、正午の開場から日付が変わるまでライブがあった中で、個人的に良かったのはSyd。OFWGKTAのメンバーでもある彼女のステージングには圧倒された。

また、スマホを充電できるエリア、Wi-Fiが利用できるエリアがあちこちにあったのが印象的。長時間のフェスを快適に過ごすためには大切なことだ。

【レポート&スナップ】<Camp Flog Gnaw Carnival 2017>ウォーターボールでLAに舞う 07-700x467

若い才能がどんどん発掘され、それを同世代の人々が支持する。それが具現化されたこのイベントの規模がとてつもなく大きいものだという事実がまたTyler, the CreatorやOFWGKTAの次の可能性を感じさせる。

text & photo by Shigeto Miyata