交パーティでの一晩という過激な設定、着衣時間は本編中18分半と日本映画史上もっともハダカなドラマでありながら、性欲に振りまわされる人間の滑稽さ、切なさ、人間の本質を見事に描き出した映画『愛の渦』。3月1日(土)に公開されるやいなやテアトル新宿では立ち見が続出し、公開4週目をむかえてもその勢いが衰えることのない驚異の大ヒットを続けており、その注目度と評判の高さから、今週末からヒューマントラストシネマ有楽町での拡大公開も決定し、さらなる話題を呼んでいる。

この度、本作の大ヒットを記念し、3月25日(水)の上映前舞台挨拶に池松壮亮が登壇、さらに上映後には三浦大輔監督、そして、リリー・フランキーをスペシャルゲストに迎えて、トークショーを実施した。今や飛ぶ鳥を落とす勢いの池松は、撮影の都合でトークショーへの参加が難しく、残念な様子を見せながらも、「僕のお尻が見れる作品です(笑)。」としっかり映画をPR。

続いて上映後に登場した三浦監督とリリーは、到底放送できないような過激&本音トークが繰り広げ、場内は大盛り上がりに! 門脇麦とリリーは舞台で親子役を演じたことがあるそうで、「娘が脱いでる姿を見て、お父さんはちょっと辛かった!」と語り、会場からは終始笑いが起きていた。

                          

Report:『愛の渦』スペシャルトークショー


2014.03.25(水)@テアトル新宿 
登壇者:三浦大輔監督/リリー・フランキー

MC それではお呼びしましょう、三浦大輔監督、そしてスペシャルゲストのリリー・フランキーさんです!

三浦監督 よろしくお願いします。リリーさん、映画ご覧いただきましてありがとうございます。どうでしたか?

リリー・フランキー(以下、リリー) 俺的にはとにかく、池松君とか門脇さんの姿を見てて、自分が人生を損してるなぁて思ったね。でもほんと、池松君の佇まいがすごくよかった。他の人があの役を演じたら生臭くて見れなかったかも。門脇さんとは去年の夏、三浦くんの舞台で親子役を演じてたんですよ。そんな門脇さんがこの映画で脱いでるもんだから、お父さんはちょっと辛くなっちゃいましたよ!!

三浦監督 リリーさんのお好きなキャラはいましたか?

リリー この映画って自分がその場にいたらどの立場なのかと当てはめながら観る映画だと思うんだけど……新井(フリーター役)は性格的に当てはめるのに無理があるし、かと言ってこの歳で池松君を気取ってもねぇ……(笑)。まぁ店長役の田中哲司さんが一番近いかも(笑)。ところで、この映画、お客さんは入ってるんですか?

MC たくさん入ってますよ!(公開)2週目より3週目の方が上がるという珍しい現状も起きています。

リリー 素晴らしいですね。でも『愛の渦』って、『恋の渦』と違って、舞台だったからこそ生きた構成もあるわけじゃないですか。映像にするの難しかったんじゃないですか?

三浦監督 そうですね、そこは大変でした。

リリー 正直、俺としては、「映像ならではの」間とかに関しては、「早くヤッちゃえよ!」って思わされた所もあって(笑)。

三浦監督 でもこの映画に関しては、映画館で見知らぬ人同士が見て気まずくなるくらいの間が必要だと思ったんですよ。この映画はその間も体感する映画ですから。このくらいたくさんのお客さんがいる中でみるのがいいと思います。

リリー 主人公2人が性に対して未熟な所があるのが、映画の清潔感を守ってるよね。何しろうちの娘(門脇さん)がこれだけ脱いで頑張ってるんだから、ヒットしてもらわないと!

三浦監督 門脇さんの役は、舞台版だともうちょっと激しい役なんですよ。

リリー そこは、舞台版のキャラと違って、真面目でぼんやりしているのがまたいいよね。真面目な人の貪欲さとうかつさが際立ってたし。

三浦監督 ああいう人のほうが行動力あったりしますよね。僕はこの映画の間口を広げたつもりでいて、女性が嫌悪感を感じることはないはず。こういう映画を普段観ない人にも観てほしくて作りました。

リリー 三浦くんは女性的な部分が多い人だから、女性が観に来れる映画になるんだろうね。女も男も、色んな願望を持ってるけど、実際それを行動にはできない。この映画を観て、そういう自分の性の嗜好にあらためて気付く人もいると思うよ。でもほんと、今、この瞬間も新宿のどこかでは映画と同じことが行われてるはず。

三浦監督 そういう感情も共有して観てほしいです!

『愛の渦』

テアトル新宿他にて大ヒット上映中!!

原作・脚本・監督:三浦大輔 
出演:池松壮亮、門脇麦、新井浩文、滝藤賢一、三津谷葉子、窪塚洋介、田中哲司
制作プロダクション:ステアウェイ
製作:映画「愛の渦」製作委員会(東映ビデオ、クロックワークス)
配給:クロックワークス
©2014映画「愛の渦」製作委員会
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