人類で初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングとは一体どんな人物だったのか。『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督の新作『ファースト・マン』は、アームストロングが月に行くまでを追った物語。そこには、プレッシャーや恐怖と闘いながら月面着陸を目指す宇宙飛行士の葛藤が描かれている。

『ファースト・マン』本予告映像

これまでにも、映画には様々な宇宙飛行士達が登場してきたが、今回は『ファースト・マン』とあわせて観たい宇宙飛行士映画を紹介しよう。

ライトスタッフ

The Right Stuff (1983) Official Trailer – Ed Harris, Dennis Quaid Movie HD

『ファースト・マン』前夜、アメリカで宇宙飛行士が生まれるまでのドラマを描いたのが本作だ。1958年、アメリカ政府は人間をロケットに乗せて宇宙に送り出す「マーキュリー計画」をスタート。厳しい審査を経て集められた7人の候補者たち、“マーキュリー・セヴン”は厳しいトレーニングをこなしながら宇宙を目指す。トム・ウルフのノンフィクション小説を、『存在の耐えられない軽さ』のフィリップ・カウフマン監督が映画化。サム・シェパート、スコット・グレン、エド・ハリスなど名優達が顔を揃えた。訓練を通じて絆を深めていく7人と彼らを支える家族たち。そして、候補からは漏れたものの、世界最速記録に挑み続ける戦闘機パイロットの人間模様が描かれていく。『ファースト・マン』とあわせて観れば、宇宙時代の夜明けがわかる。

アポロ13

映画「アポロ13」劇場予告

『ファースト・マン』ことニール・アームストロングが月面着陸に成功した翌年に起こった歴史に残る事故を映画化。1970年4月11日、3度目の月面着陸を目指して、アポロ13号が地球を飛び立った。しかし、月を目前にして機内で爆発事故が発生。船長のジム(トム・ハンクス)をはじめとする宇宙飛行士の3人は、月面着陸はおろか地球に帰ることさえ難しくなってしまう。燃料の確保のために電源をシャットダウン。酸素が少ないなかでの作業など、次々と起こるトラブルに力を合わせて対処していく宇宙飛行士達。ロケットという密室の中での息詰まる作業が続くなか、地球ではNASAのスタッフが知恵を絞ってアポロ13号の地球帰還計画を練ってサポートする。『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズを手掛けたロン・ハワード監督が、サバイバルのスリルと困難なプロジェクトに立ち向かう人間ドラマを融合させて、エンターテイメント大作に仕上げている。「輝かしい失敗」と呼ばれたアポロ13号の奇跡の生還は月面着陸以上に奇跡的だ。

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