「トンネルの最後に光を灯すような話にしたかった」

リストファー・ノーラン、マーク・ウェブ、ロバート・ロドリゲス、スティーブン・スピルバーグなど、名だたる監督がこぞって起用し、人気、実力ともに今もっとも注目を集める俳優、ジョセフ・ゴードン=レヴィット。彼の初長編監督作品、『ドン・ジョン』が3月15日(土)より、角川シネマ有楽町、シネマライズ他全国ロードショーとなる。

初監督作品ながら、サンダンス、ベルリン、トロントなど数々の映画祭に出品され、その手腕と活躍により’13年シネコンで「ブレイクしたフィルムメーカー賞」を受賞。映画以外にもクリエイターとして音楽やアートに取り組み、さらに世界中の若いクリエイターを支援するプロダクションも立ち上げるなど、精力的に活動している。

今回、デビュー作のテーマに選んだのは“愛”。理想に燃える男が、理想の女性・恋愛・セックスを求め、全くタイプの違う女性二人と出会うことで、新たな価値観を見出していく姿をスタイリッシュでコミカルに描いた作品である。ゴードン=レヴィット自身が主人公のジョンを演じ、共演にはスカーレット・ヨハンソン、ジュリアン・ムーア、トニー・ダンザ、そしてカメオ出演でさらに超豪華キャストも登場する。彼の決意は是非映画館で見ていただきたい。

ジョセフ・ゴードン=レヴィットが初監督作品に込めた想い

実現にこぎつけるまでに約4年の年月がかかった『ドン・ジョン』。ゴードン=レヴィットは映画を撮りたいという夢をだいぶ前から持っていた。「僕は子供の頃から、いつもビデオカメラで遊んでいた。21歳の誕生日の時に、自分でファイナル・カットというビデオ編集ソフトを買ったんだ。それ以来、短編やビデオを数えきれないくらい撮ってきたよ。おそらく数百本はあるかな。こんな経験がなかったら、長編を監督しようなんて絶対思わないだろうね」と、当時を振り返る。

実現しなかった脚本を数本執筆後、『ドン・ジョン』のアイデアを思いつき、自分の初監督作品には理想的なプロジェクトだと気付いた。「カーチェイスや爆発もないし、宇宙も出てこない。人物の性格描写の作品、これならできると思い、全体のクリエイティブコントロールに没頭したよ」と。

2年かけてストーリーを思案した結果、あの伝説的なフィクションのドン・ファンというキャラクターに着地。ドン・ファンの物語は悲劇的な結末を迎えますが、自身の作品はポジティブなエンディングにしたかったという。「僕は楽観的で、暗さと明るさのバランスが良い映画が好きなんだ。トンネルの最後に光を灯すような話にしたかったんだ」と明かす。

Rolling Stone誌で「『ドン・ジョン』はジョセフ・ゴードン=レヴィットにとって、輝かしい監督&脚本デビュー作だ」と絶賛された初監督作品の想いを、ぜひ劇場に足を運んで確かめてみては?

【STORY】

鍛えられた身体に甘いルックス、車も部屋も自分好みに洒落込み、趣味はジムでのワークアウト。家族も大切にするし、週末はきちんと教会に通う――このパーフェクト男ジョンは、とりわけ女に関しては負け知らず。夜毎違う美女を“お持ち帰り”できてしまうこのスーパープレイボーイを、遊び仲間は「ドン・ジョン」と呼ぶ。ジョンは自分好みの女性、理想通りのSEXを求めて女性と出会い、関係をもつがイマイチ満足できない。彼の求める究極の理想は、日々パソコンの画面に映し出されるポルノのようなセックスなのだ。そんなわけで、ジョンは至福の悦びを得られる日課のポルノ鑑賞をやめられない。ある日、ジョンはまったくタイプの違う二人の女性と出会う。そしてこの二つの出会いは、ジョンに大きな影響を与えることに・・・。

『ドン・ジョン』

2014.03.15(土)角川シネマ有楽町、シネマライズ 他全国ロードショー!

監督・脚本:ジョセフ・ゴードン=レヴィット
プロデューサー:ラム・バーグマン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、スカーレット・ヨハンソン、ジュリアン・ムーア、トニー・ダンザ
配給:KADOKAWA
2013年/アメリカ/90分/R—15
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