–––今回、歌詞の面で自分の中で課題を設けたりはしましたか?

今回、裏テーマがあって、それは「間違っていることをあたかも間違っていないかのように、表現しよう」っていう。曲中、俺は間違っていることをそのままやっている感じだけど、それが間違ってるか合っているかは前だったら自分でちゃんと答え出したけど、今回は聴く人に任せている。そういうところが今回はチャレンジしました。

–––確かに、聴いてて間違っていないかのように感じるのは、それを押し切る説得力として、「単純なカッコよさ」があるんですよね、強引な力技というか。カッコいいことが肯定される、ヒップホップの原理(笑)。AKLOさんは、今の日本のヒップホップ・シーンの盛り上がりをどう見てますか?

いやー、やっぱ盛り上がってると思う、この2年でも相当盛り上がってると思うし、リスナーもソーシャルメディアとかで追いかけやすいのかなと思う。あとは女の子のリスナーが凄く増えた。これは、俺だけの現場じゃないことで、全体のシーンとして、女の子も増えてきてくれていると思います。

–––それこそ今年のデーモン・アルバーンの客演でAKLOさんはサプライズ出演を果たしましたが、<フジロック>みたいな大きなステージにもっとヒップホップのアーティストが立っていってほしいですね。

グリーンステージでヒップホップ・アーティストがラップをやるっていうのもあんまりなかったみたいだしね。それを訊いたときに、「そうか、まだまだ俺らが頑張らないと」と思いました。アメリカではラップがあまりに大きすぎるから、その日米のギャップの差を埋めるには、俺らしかいないからね。USがいかにヤバくても、日本でヤバいヤツがいないと、結局外タレも呼べなくなってくる。それを俺らの世代の話にしたくないからやっぱり頑張らないと。洋楽好きとして。

–––それでは、AKLOさんの次の「目標」を教えてください

もう次のアルバムのことしか考えていないんです。だから、自分の音楽のキャリアにして考えてみれば、確実に自分のやっていることを磨いていくしかなくて。今回は『THE PACKAGE』でやったことを進化させるためにすごいスキルアップさせていくというか磨いていくって感じだったけど、それが評価されるのであれば、それは更に続けていきたい作業。理想として、このままうまく進めば、次はセンスってものにフォーカスして、そのために不必要なものは全て排除していって、すごくシンプルなものを作りたい。そういった意味でいえば、今作『The Arrival』はちょっと複雑かもしれないけど、これが凄く評価されて、早く次にいきたいね。

【インタビュー】群雄割拠の日本語ラップ・シーンの本命=AKLOが降臨 music140910_aklo_jk

(text&interview by Yu Nakazato)

Event Information

ALL “INSIDE OUT” EVERYTHING×AKLO『The Arrival』RELEASE PARTY
2014.09.26(金)@ageHa
OPEN 23:00
男性 ¥3,000/女性 ¥2,000

【SPECIAL LIVE】
AKLO、SALU、K DUB SHINE、KOHH、and more 
【LINE UP】
DJ HAZIME、DJ NOBU a.k.a. BOMBRUSH!、DJ TY-KOH、FLYING SPURS、HABANERO POSSE、DJ KM、cherry chill will、INSIDE OUT CLOWN POSSE and more.
【DANCER】
BLUE MAGIC GOGO DANCERS(EMI、 SHIZUKA、YUYU、YAHIRO)

Release Information

[amazonjs asin=”B00M3N01RO” locale=”JP” title=”The Arrival”]