デビューのきっかけとなったマネージャーとの出会い

–––曲作りは14、5歳の頃にスタートしたというけど、一番初めに人に聴かせてもいいかもと思った瞬間って覚えていたりする?

初めての瞬間というか、「人に聴かれる準備ができた」という思った時は覚えてる。初めて今のマネージャーと会った時で、彼はビジネスのことも分かっていて、正に私のために世界への扉を開けてくれたようなものだったの。

–––彼は元々音楽業界の人だったの?

いえ、彼はDJとかをしているだけだったんだけど。私が彼にとっても初めてマネジメントをしたアーティストなの。私が自分の音楽を唯一聴かせていた親友が「まだ人に聴かせる準備が出来てない」って言ってるのに私のテープを彼に送って、彼の方から「君の音楽は特別だから会ってみたい」って言われたのがきっかけ。初めは私をプロデューサーに紹介してくれたりしていたんだけど、私が彼に「マネージャーになってほしい」ってお願いしたの。彼は「マネジメントなんてしたことないから」って断ったんだけど、私は「そんなの関係ないわ!」って(笑)。だから私が無理やり彼をマネージャーにしちゃったのよ(笑)

※バンクスのマネージャーはTrevor McFedries(トレヴァー・マクフェデリ)。Yung Skeeterという名義でLAを拠点にDJ活動も行っており、ケイティ・ペリーやスカイ・フェレイラ、クリス・ブラウンのプロデュース経験もある。

–––君のライブ・パフォーマンスをYouTubeとかで色々見ていると、とても自信に溢れているのが印象的で、何か音楽に限らず人前でのパフォーマンスの経験があるのかなと思ったのだけど。

いいえ、ザ・ウィークエンドとのツアーが始まる前に1度ロンドンでプレイしただけ! つまり彼らとのツアーが2回目のライブだったの! だからいきなり窮地に立たされた感じだった(笑)。ただ、私はある意味(曲を書き始めた15歳頃から)10年間アーティストになる準備をしてきたわけで、心の準備は出来ていたの。勿論、常に変化や進化はするものだけど、その時点で自分をどう見せたいか、どうあるべきかは私なりに分かっていたつもり。

Banks – “Waiting Game”

次ページ:デビュー作『Goddess』を形作ったコラボレーターの存在