––––アルバムを『Nature Nurture』というタイトルにした理由を教えてください。

マット 日本にもあるかどうか分からないけど、「nature or nurture」っていう古い言葉があってね。「生まれか育ちか」という意味で、人の魅力は生まれた時に持っていたもので形作られるべきなのか、それとも置かれた環境によって形作られるべきなのか、って意味なんだけど。実はこのアルバムの制作中、僕はちょうどとてもつらい時期を迎えていたんだ。バンドをやっていうというのは、決して楽しいことだけじゃないからね。アルバムを作らなきゃいけないけれど、お金もない。それに住むところもなくて人に頼らなきゃいけなかったりして……。

【インタビュー】90年代グランジ/USオルタナ好きにはたまらん! ダイナソー・パイルアップ interview141020_dinosaur-pile-up_111

マイク この作品を作っている頃の僕らにはサポートしてくれるレーベルもなかったからね。

マット そうそう。それが個人的な人間関係にも影響を与える部分が多々あって……そんな中で僕は「今僕に起こっていることは未来にとっていいことなのか?」「それともずっとこのままなのか?」って葛藤してた。そんな当時の気持ちがタイトルに表われているんだ。でも今思うと、そういう環境だったからこそ僕は成長することが出来たんだと思うし、今こうやって日本にまで来られているという事実には、とても大きな喜びを感じているんだ。

【インタビュー】90年代グランジ/USオルタナ好きにはたまらん! ダイナソー・パイルアップ interview141020_dinosaur-pile-up_14

––––あなたたちはこれまでメンバー・チェンジをかなり頻繁に行なってきましたが、ようやくラインナップが落ち着いた印象も受けますね。それもあって、今のメンバーのパーソナリティについても教えてください。音楽以外のことでもいいですが、最近はどんなものに興味を持っていますか?

マット まず今のメンバーについて言わなきゃいけないのは、ジムはサメが大好きだってことだね。

ジム (笑)。僕はカメラも好きなんだ。60台ぐらいカメラを持ってるよ(笑)。他にはハリウッドの映画を観るのがすごく好きだね。

マット 映画に関してはみんな同じようなものが好きなんだ。笑いのテイストも似ているし、このメンバーはバンドとしてすごく息が合う3人だと思う。あと、僕は本を読むのが好きだね。特に宇宙や科学のこと。それから陰謀論について読むのが好きだよ(笑)。

マイク あとは……メンバー全員スケートボードが好きなんだけど、実際は誰も上手に乗れないっていうのもある。一回マットと僕とでスケボーをしたことがあるんだけど、すぐに転んでしまってね。お互い全然すべれないから、結局20分ぐらいで引き上げることになったんだ(笑)。なのに、その時に出来た傷がまだ残っているっていう……!

【インタビュー】90年代グランジ/USオルタナ好きにはたまらん! ダイナソー・パイルアップ interview141020_dinosaur-pile-up_16

––––(笑)。あなたたち自身は、ダイナソー・パイルアップにどんな魅力を感じていますか。また、これからどんなバンドになっていきたいと思いますか。

ジム 今こうやって自分が好きな音楽をプレイできるのは、とても嬉しいことだって感じるよ。僕はもともとトライブスにいたわけだけど、このバンドにはより自由な魅力を感じるんだ。ダイナソー・パイルアップの曲を聴いたり演奏したりしていると、青春時代に音楽に興奮していた時のまっさらな感覚が蘇ってきて、とても懐かしい気持ちになる。そんなバンドってなかなかいないと思うし、それがこのバンドの魅力のひとつなんじゃないかな。

マット 今の時代、他にこういう音楽をやってるバンドが少ないってことは僕らの強みだと思う。だからCD棚から聴きたい音楽を探す時に、こういう音楽を聴くなら「やっぱりダイナソー・パイルアップだな」って思ってもらえるようなバンドになれたらいいと思うよ。

マイク ああ、それはいいね。賛成だな。

マット (笑)。他にはヘッドライナーをもっと沢山務められるようになりたいって気持ちもあるけど、第一に、楽しんで音楽をやり続けたいんだ。面白い話があるんだけど、実は昨日(日本の)タワー・レコードに行ったら、ちょうど僕らの曲がかかっていてね。最初はまさか自分たちの曲とは思わずに、「いい曲だな」って思いながら自然にノッたりしてて(笑)。だからきっと、今の僕らは自分たちがやっている音楽が、本当に好きなんだと思うよ。

【インタビュー】90年代グランジ/USオルタナ好きにはたまらん! ダイナソー・パイルアップ interview141020_dinosaur-pile-up_5

(text&interview by Jin Sugiyama)
(photo by Hideyuki Seta)

Event Information

VS JAPAN TOUR 2014
2014.10.28(火)@東京 代官山UNIT
OPEN 18:00/START 19:00
ADV ¥3,500(1ドリンク別)
LINE UP:Dinosaur Pile-Up、BLUE ENCOUNT、Hello Sleepwalkers
TICKET:イープラス、チケットぴあ(Pコード:241-839)、ローチケ(Lコード:71335)

2014.10.30(木)@大阪 OSAKA MUSE
OPEN 18:00/START 19:00
ADV ¥3,500(1ドリンク別)
LINE UP:Dinosaur Pile-Up、BLUE ENCOUNT、WHITE ASH
TICKET:キョードーインフォメーション

「ROCK AWAKENING ‐ロックの覚醒‐ SPECIAL LIVE」
2014.11.01日(土)@タワーレコード渋谷店B1F「CUTUP STUDIO」
START 19:00
LINE UP:Hello Sleepwalkers、Dinosaur Pile-Up、LEGO BIG MORL
参加方法]:ご予約者優先で2014.10.22(水)発売Dinosaur Pile-Up『Nature Nurture(Japan Edition)』、Hello Sleepwalkers『Liquid Soul and Solid Blood』、LEGO BIG MORL『NEW WORLD』のいずれか1点をお買い上げの方に、先着でイベント入場券を1枚配布いたします。
※イベント参加券には限りがございます。予めご了承ください。
対象店舗: タワーレコード渋谷店、新宿店、池袋店、秋葉原店、横浜ビブレ店

Release Information

[amazonjs asin=”B00MY741XE” locale=”JP” title=”Nature Nurture (Japan Edition)”]