——わかりました。ところで梅沢監督とのコラボで、一般の方からストーリーを公募するんですね。どんなストーリーがきそうですかね?

えー、出てるのがホラー映画ばかりなんですよ(笑)。でも本人、ホラー映画が大っ嫌いなんですよ(笑)。でもありがたいことにオファーがあって、次のコラボで4作目になるんですけど、届いたプロットとか見て、自分がめっちゃ怖い! と思うやつの方がいいなと思います。「あ、次こうなるかな」というよりは、なんか後味悪い、気味悪いぐらいやつですね(笑)。でも私の活動とか人となりは別にして、これ私、演じれるかな? ぐらいのものが来ればいいなと。自分の可能性を引き出して欲しいなとも思いますね。

——今までのお話の中にも藤田さんが発揮してきた戦闘力は入っていたと思うんですけど、特にこれまでのキャリアの中で戦闘力を上げなければここでジ・エンドだなと思ったことってありますか?

ああ、なんか人に丸め込まれるだとか。フリーでやってた期間も長いから、趣味で路上ライブをやってる子のスタッフをやってるおじさんとか、いろんな出会い方や携わり方がある中で、このままこの人に丸め込まれたら、私、ダメだろうなと思いながらも、自分の知名度の無さだったり、拡散力とかない負い目から、その人の言うことを聞かなければならないってなった時に、「でも、この人たちを手放して逃げてでも、変わらなきゃいけない、それじゃないと終わってしまう」ぐらいのことは結構ありましたね。それこそグラビアを始めたって時に、離れたファンの人は増えたんですよ。その時に「この人たちをいつか見返そう」とか、そのためにはどっちも頑張って行かないと、グラビアはじめてやめちゃったファンの人に対して、結局グラビアをやめちゃってもその人たちは戻ってこないっていう思いもあったので、これは何が何でもグラビアでも、シンガーソングライターでも、やらなきゃいけんのだろうなぁと。結構人からないがしろにじゃないけど、嫌だなと思うことをされたら戦闘力はそのぶん上がっちゃいますね(笑)。だからアンチコメントとか見ても戦闘力上がりますし。常に嫌なこととかあっても、これは歌にしてライブで昇華しようという気持ちになってます。

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——藤田さんは麻雀やパチスロなど、勝負事好きじゃないですか?

そうなんですよね(笑)。

——「勝負事好きだなぁ」と思ったきっかけってあるんですか?

おじいちゃんがギャンブラーだったんですけど。

——ギャンブラー(笑)。

パチプロだったんですよ。それを見て育ったお母さんはギャンブル反対! みたいな。だから親と住んでた時は全然自分にギャンブルっ気があると思わなくて。でも仕事で初めてスロットのゲスト来店の仕事をした時に「え、めっちゃ面白い」みたいな。で、もともとゲームセンターにあるメダルゲームがものすごく好きで。でもスロット始めちゃったら、メダルゲームに戻れなくなっちゃって(笑)。「これがお金だったら」とか考えちゃう自分がいやで(笑)。

——リスクを取りに行ったんですね(笑)。

そうなんですよ。メリットがあるとすればスロットが閉店しても、ゲームセンターは空いてるから、新宿東南口の「ベガスベガス」で打ったあと、向かいのタイトー(タイトーステーション)に移動できるみたいな(笑)。

——ははは。

麻雀もそれこそガー子さんとかがもともとできてメンツが足りないから、もうツモ切りロボットかのようにやってて。でも仕組みがわからないのがすごい嫌になってきて、教えてもらって。でも身内でそれこそ狭い輪の中でやってても自分のスキルが分からないから思い切ってフリーで飛び込んで打ちに行って。「すいません、点数申告できないんですけどいいですか?」って(笑)。それで、おじいちゃんとか知らない人と打って、っていう時間を過ごすと、全然苦じゃなくて、「あれ? 私、やっぱ好きだな」みたいなのをどんどん自覚が芽生えてきましたね。

——なるほど。

それ、10代のフレッシュな子とかだったら絶対言えないじゃないですか。「ギャンブル好き〜」みたいな。でも色々言っちゃってるし、ギャンブルが好きですっていうことに対してもファンの人もなんとも思わないなっていうのがわかるようになって公言し始めたら、いよいよ雀荘のゲスト来店とかも入ってきて。「あ、仕事できた! ラッキー、ラッキー」みたいな(笑)。なので、言ってみるもんだなと思いつつ。芸能やってる時点で運がほとんどの世界だから、なんかそれで一喜一憂するのも別に嫌いじゃないから。

——じゃあ女性として必要な戦闘力とは?

女性として……うーん、押しに負けない……ははは。

——(笑)。

なんだろう? やっぱ自立してる人は私はかっこいいと思うので、ペットボトル開けられないとか、プルタブ開けられないとか言ってるようじゃダメですよね。

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——そこですか(笑)。

いるんですよ、たまに。女性は女性らしくあるべきだとは思うんですけど、こんな時代ですし、女性が男性ぽくて、男性が女性っぽいみたいな混沌としてきちゃってるんで。でもその中で一人でしっかり何かを成し遂げれるっていうのが大事だと思いますね。それが女性として戦闘力というか、丸め込まれんこと、後からグダグダ後悔しないような。もし丸め込まれてってなったとしても、それが戦闘力になる可能性もあるから一概にどうとも言えないんですけど。

——丸め込まれてる状態からの?

からの〜(笑)。そうですね。なので、「何くそ!」って思って泣き寝入りをしない、それを戦闘力に変えることが戦闘力。

——確かに。藤田さんがいうとすごい説得力あります。みんな最初から負けない戦いにしか行かないか、戦いに参加しないというか。

あー、そうですね。もともとそうだったはずなんですけど、この中にポッと入った時に、負けないように振舞わないととか、勝ちに行かないといけないって気持ちが身についたので。なんで自分が負けず嫌いだったかっててことに最近、気がつきました。

——逆に戦闘力ではなし得ない芸能での成功ってなんでしょうね? 勝ち負けじゃないタイプのこと。

あー、でも人望じゃないですかね? いくらかっこいいと思えることをアウトプットしてても、近しい人とかから信頼されていないと、その人を取り囲む、周りの人がその人を評価してくれる人に値しない限り、それってできないと思うので。

——では最後に、今年の前半はさらに藤田さんのありようが定着してきたと思うので、後半はどんな活動をしていきたいですか?

なんか毎年、去年も一昨年もワンマン終わった後にリリースとかだったのかな。だからいつも夏がピークって気持ちがあったんですけど、でも今回は映画のコラボがまた決まったり、先出ししてる情報とかフェスが決まったり、それに向かって下準備というか。でも制作するんで活休しますみたいのも相当ダサいと思うというか。

——ははは。

言葉選ばず言うとですよ? 活動しながら制作したらいいやんと思っちゃうんです。潜伏というかちゃんと活動もしつつ、制作も空いた時間とかなるべく無駄にしないようにしつつ、ファンの人が「次は藤田から何が出てくるんだろう?」っていうワクワクをなるべく止めたくなくて。なので、そういうアウトプットはお楽しみ箱じゃないけど、常にやっていけたらいいなとも思います。なんか不思議なぐらいトントン拍子でいろんなことをさせていただいているので、甘んじてはいけないし、いつこういう仕事なり人脈が無くなるか分かんない危機感も、仕事は大くなっていけばなっていくほど、不安にもなってしまうので、ないがしろにしたくないし下半期も頑張ります。

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