—–ここ最近の海外でのアナログ盤市場の劇的な成長や<レコードストア・デイ>の盛り上がり、また日本でも40代以上のユーザーがアナログや紙ジャケ再発を買い続けているなどの背景があるかと思いますが、どういったところに勝機を見出しての出店なのでしょうか?

今回の店舗展開は、我々が今後、中古商材を広く取り扱っていきたいという大きな方向性の中での取り組みのひとつという位置づけと考えています。今回は「アナログ盤のお店」という部分がやや先行して拡散されていますが、中古のCDや古本、あるいはカセットテープやグッズなどにも力を入れて展開していきます。そういう意味では中古商材のマーケット全体に期待をしている部分が大きいですね。また今回の出店がそうしたマーケットの活性化にも一役買うことができたら嬉しいですね。

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—–かつて多くのレコード店があった“聖地”、渋谷の宇田川町に立地を決定した想いとはいかなものだったのでしょうか?

実は他にもいろいろな候補はありました。レコード店が集まっているエリアや繁華街は他にもありますので。今回、ここに決定したのは、本当にいろいろなタイミングが重なったという感じです。もちろん、前にこの場所にあったDMRさんは、宇田川町のアナログ盤のカルチャーを牽引してきたお店のひとつですから、こうやってこの場所に出店できることを光栄に感じています。

—–今回、メインのターゲットとして考えているのはどういう層なのでしょうか?

40代がメインになるのかなと思っています。いまの40代は、10代、20代の頃にクラブ・ミュージックやDJカルチャーや渋谷系の洗礼を思いっきり受けた世代。まずはこの世代がメインになるのかなと思っています。さらにCDが普及する以前にアナログ盤を買っていた50代60代といった世代も視野に入れています。これらの世代の方はいまだにアナログ盤をずっと買い続けていらっしゃる方も多いので。

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