——そういう意味でも新しい挑戦になっていると思いますが、兆志さん、謙二さん、秋気さんは今回の歌詞を最初に聴いた時、どう思いました?

兆志 「ついに謝ったか」という感じで。

全員 (笑)

兆志 I Don’t Like Mondays.って昔からあまり謝らないというか……。

——そういうイメージはありますよね。

兆志 だから予想外で面白かったですね(笑)。

秋気 あと、僕らの曲ってストレートで簡潔だと思うんです。曲中で「ごめん」って言う曲は沢山あると思うんですけど、1曲を通して「Sorry」ってストレートに謝っている曲って実はなかなかないと思うんで、そこも面白いんじゃないかなと。

今じわじわキテる伊達男集団、I Don't Like Mondays.!アイドラ流ポップ論って? interview160406_idontlikemondays2-780x520

——すごい偶然ですが、ジャスティン・ビーバーにも“Sorry”という曲がありますね。

 そうなんですよ。僕らが以前“LOVE YOURSELF”という曲を出したら、その後彼が同じ名前の曲を出したことがあって。今回は彼が“Sorry”を出してから僕らも同じ名前の曲を出すことになったので、今のところ一勝一敗ですね(笑)。

I Don’t Like Mondays. -“LOVE YOURSELF”

Justin Bieber -“Love Yourself (PURPOSE : The Movement)”

——(笑)。「お洒落な女の子を踊らせる」というバンドのコンセプトは、そもそもどんな風に生まれたものだったんですか?

 僕は、「お洒落な女の子」の音楽を聴く目線が一番シビアだと思っているんです。その子たちが踊れば全員踊るというか。つまり、お洒落な女の子たちが踊れば男も踊るし、それに憧れる女の子も踊る。そういう意味で、僕は世の中の最もシビアな生物は、お洒落な女の子だと思っているんです。だから、その子たちにとって「あいつらダサイな」ってことなら、それはもう僕らはダサイってことなんですよ。

——なるほど。00年代にフランツ・フェルディナンドがデビューした時に、彼らも「女の子を踊らせたい」と言っていました。

 まさにそうですね。フランツ・フェルディナンドは単純に「女の子を踊らせたい」でしたけど、僕らはそれにプラスアルファしているというか。

——もっとシビアになっているわけですね(笑)。“Sorry”リリース後には渋谷クアトロでのワンマンも実現しました。これはどんな体験になりましたか?

謙二 まず、前回のワンマンとは演出の仕方を結構変えなければいけなかったんです。というのも、前回の会場だった渋谷WWWはもともと映画館だったので、僕らも「映像を使って面白いことをしていこう」と色々と考えて。今回もそれを主軸にしていこうと思ったところで、クアトロの会場をそれほど認識していないうちから次をクアトロに決めちゃったんです。クアトロにはクアトロのよさがあるんですけど、あそこはいわゆるライブハウス的な会場なので、最初は「どういう風に(演出を)考えようか」と悩んでしまって。

 そう、結構悩みました。僕らのライヴはお客さんを「飽きさせない」のがテーマなので。それで、映像がそれほど基軸としては使えない代わりに、クアトロには死角になるところがあったりするので、兆志が客席の中に出てきたりとかして。そうやって客席もステージに見立てて立体的に見せていくことが出来て、自分たちの中では達成感がありましたね。

兆志 一日で終わるのはもったいない気もしましたけど(笑)。

謙二 でも色々新しい挑戦が出来たし、いい経験になったと思います。

——渋谷WWWでの初ワンマンに続いて、今回のクアトロ公演もチケットは即完売でした。

兆志 純粋に嬉しいですよね。

謙二 僕らは最初、周りがどう思うかも分からず4人で音楽を作ってきて、散々試行錯誤してきた部分があるんです。その中で、音楽的には色々と冒険したとしても「メロディだけはみんながいいと思えるものにしよう」と考えてきて。そういう部分がちょっとずつ理解されて、僕らの音楽を聴いてくれる人が増えてきているのはすごく嬉しいことだと思います。

——そうやって音楽が広がっていく、音楽をシェアする楽しさについては、どんな魅力を感じますか。昔から友達と音楽を共有したりする中で、様々な経験をしてきたと思います。

秋気 たとえば友達に自分の好きな音楽を聴かせる時に、ちゃんとハマってもらうために流れを作ったりしていました。それは今でも変わらないところですね。「絶対これがいい」って押し付けるんじゃなくて、聴きやすいところから入って理解してもらうというか。

 急に押し付けても絶対分かってもらえないですし。

兆志 今でも遠征に行く時に、クルマの中で誰かのiPodで曲をかけたりする時、最初って結構緊張するよね。

謙二 あれ何だろうね?(笑)。

兆志 それで(様子を見るために)最初は音を小さくして、ちょっとずつ音量を上げていったり。

全員 (笑)。

 デートなら、目的地に着く直前にピークを持ってきて、帰りはしっとりした曲を選ぶ、みたいなことはあるよね。「今日はいい日だったな」って思ってもらえるような選曲にするというか。

謙二 究極的に言うと、音楽って人間の三大欲求ではないじゃないですか。でも、たとえばデートにお金をかけられなくても、それを素晴らしいものに変えられる力があるのが音楽だと思うんです。人間の生活の一番近いところにあるエンターテインメント。やっぱり、そこが音楽の楽しさだと思うんですよね。

 しかも、匂いとかもそうですけど、それを聴いた瞬間にパッと何かを思い出したりできる、その雰囲気を思い出せる。だから、それを心理学的に植え付けておけば、いつも俺のことを思い出すようになる……(笑)。

全員 ははははは。

——(笑)でも実際、音楽がそうやって記憶の扉を開いてくれるのは確かですね。

謙二 そういう意味で、僕らの曲も色んな場所で聴いてくれたら嬉しいと思うんです。「このバンドはちょっとライブハウスじゃないと聴けないよね」という風には思ってほしくないし、「ドライブする時に聴くといいよね、Mondays.」って言われるようなバンドになりたい。

 うん。そうやって、僕らの音楽も記憶により刻んでもらえたら嬉しいんですよ。

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メンバーのルーツとなっている曲って?

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2016.04.09(土)
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Photo by Kohichi Ogasahara