――収録曲での全ての演奏は3人で行なっているのですか? ライブではご両親やジャマイカのトランぺッター、エディ”タンタン”ソーントンが参加しますが、アルバムでは参加していないのでしょうか?

うん、彼(エディ・ソーントン)には参加してもらった。それにもう2人、ジャマイカ人のブラス奏者も参加していてね。トロンボーンと、サキソフォン奏者。トロンボーン奏者はヴィン・ゴードン(※スタジオ・ワンでプレイした経験もあり、リー・ペリーのレコーディングにも参加)という人で、彼もかなり伝説的なプレイヤーなのよね。それからバミー、彼がサックスを吹いてくれた。うん、彼らはチームとしてすごくいい感じでプレイしてくれたな。っていうのも、彼らはお互いに知り合いで、以前にも一緒にプレイしたことがある、そういう仲だったから。うん、あれはナイスだった。

――ご両親はいかがですか?

ああ、もちろん! 彼らはいつだって私達のバンドのメンバーよ。レコーディングにも参加しているし……だから、確かにバンドの名前は「キティ・デイジー&ルイス」なわけだけど、私達の両親は今でもこのバンドの基本的な部分を担っているっていう。それから今回は、ビッグなストリングス・セクションも使ってね。あれは素晴らしかったし、それに……。

――ミック・ジョーンズは? クレジットにはM3で彼をフィーチャーとありますが、どの楽器を担当したのでしょうか?

うん、”Feeling of Wonder”って曲に参加してくれてる。あの曲がアルバムの何曲目だったかは思い出せないんだけど、うん、彼はあの曲でギター・ソロをプレイしてくれた。とは言っても、ごくごく短いソロなんだけど(苦笑)。

――(笑)。

それから、彼はバッキング・ヴォーカルもちょっとやってくれたっけ。もっとも、すごくさりげないから「ここにミックの声が」って調子で聞き分けられるとは思わないけどね(笑)。

――今作のタイトルをシンプルに『ザ・サード』としたのは?

うん……。

――もちろん「KDLの3枚目」であって、文字通りのストレートな意味合いのタイトルなわけですが。

ええ、それもあるけど、アルバムのアート・ワークとも関わっているんだと思うな。

『キティー・デイジー&ルイス ザ・サード』ジャケ写

――素敵なジャケットですよね。あなた達は女王/王様の格好で、郵便切手やコインを思い起こします。

【インタビュー】KITTY,DAISY & LEWIS“音楽的にもっとハングリーになった” interview150122_kdl_jk-1

うんうん。だから『ザ・サード(:●△三世の意味もある)』というのもあのイメージ、王族にちなんでいるっていう。っていうか、あのアイデアは父の友人のひとりから出てきたものでね、彼にある時「単純に『ザ・サード』って呼べばいいじゃないか?」って言われて。で、そのうち私達もそのアイデアが気に入り始めて、「うん、それで行こう」ってことになった。っていうのも……作品のタイトルやアート•ワークを考えつくのって、時にこう、ほんと面倒くさくて大変! みたいな。特に私達の場合はそうなのよね、ってのもアルバムのどの曲もそれぞれに別の味があって違うわけで、1枚のアルバムとして、その全体を言い表すような何かを考えるのがとても難しいっていう。だから、父の友人にそう言われて、私達も「うん、それでイケるだろう!」と(苦笑)。それもあったし、「三世」ってことでジャケットの王室イメージともリンクするし、実際サード・アルバムなわけで、かつ私達は3人組だしね。うん、そういうこと。フフフフフッ! うん、それらが合わさって上手くいくと思うな。

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